Photoshopのトーンカーブの使い方

Photoshopのトーンカーブの使い方

もりた

もりた

味噌汁の美味しい季節ですね。もりたです。
最近写真の補正をする機会が多くて、トーンカーブぐりぐり!してたので、今回はなんだか便利って聞くけどグネグネ曲がるカーブが、どういう風に画像に影響を与えてるのかわかりづらいトーンカーブさんについて書いてみたいと思います。

説明の前に

トーンカーブは下手に使うと画像データ壊すだけって、大昔にPhotoshopのエバンジェリストが言ってたなぁ…(遠い目)。まとめてできるのは便利だけどね。

何が言いたいかっていうと、わかんないでトーンカーブだけで処理しない方が良いってことです。

わかってる人はいいですよ、それだけで処理できるんだから。

出典:「トーンカーブの便利さと危険性、それ以前のキャリブレーションについて – Togetter」

お、おう…しょっぱなから記事の存在意義を問われる意見が出てきてしまいましたね。確かに海外の写真加工チュートリアル記事を見てても、そんなにトーンカーブを使っている人は多くありません。

ただ画像の劣化自体は他の色調補正ツールを使っても生じるものなので、トーンカーブはわかりづらく、知らずに手を出すと微調整が難しいためこう言われているようです。

しかし元の画像を変更せずにトーンカーブを使える調整レイヤーという便利なものがあるので、これを使ってトーンカーブの使い方を確認していきましょう。

知ってて損はない機能ですからね!

まずはじめに

今日加工に使うのはこの写真です。
 スーツで山へ入るどう見ても山をなめてる二人の色を変えたり変えたりして勉強します。
使用したPhotoshopのバージョンはCS6です。

表示の意味を知る

元の画像の上にトーンカーブレイヤーを作りました。
 左下から右上にかけて走る線の後ろに、レベル補正でよく見る山谷が見えます。
こいつはヒストグラムと呼ばれていまして、画像のレベル分布、つまるところ「明るい色」「中間色」「暗い色」がどれくらいの量この画像の中にあるのかを表示してくれています。
ちなみに縦軸が補正の階調、横軸が元画像の階調を表しています。
白い部分が二人のシャツしかないので、ヒストグラム右側の分布が少ないのがわかりますね。

目に見えてる色と、ヒストグラムの関係を確認したい時には「RGB」と出ているプルダウンの左にあるボタンを使います。
適当な場所にカーソルを持って行くと、カーブ上に丸が出てきました。

ここの色を基準にしたい、と思った場所をクリックするとカーブ上に点が打たれます。
クリックした指を離さずに上下にドラッグすると、カーブが変化します。

ここが選択された状態で画像上をクリックすると、そのたびにカーブ上に点が打たれ、
上下にドラッグすると最後に打った点だけが動きます。

とりあえず適当に動かしたカーブはここでリセットしましょう。
全チャンネルのカーブがリセットされますので、ご注意を。

ヒストグラムを活用する

さっきさらっと流してしまった部分を確認しましょう。
トーンカーブは、カーブに点を打った位置を基準に
 明るくしたり
 暗くしたり、できます。

点を一つだけ打ってある状態だと、点のあるエリアに含まれる色が一番変化するカーブになります。
 「エリアに含まれる色」と回りくどい表現をしているのは、1色ではなく同じ濃度の色が同様に変化するためです。
この場合は中央よりもやや明るめの中間色が一番明るくなっています。

またなぜ全体的に明るくなったり、暗くなったりしているかというと、
カーブは点を打った位置だけでなく全体が連動して動くので、
カーブがたわんだ位置のレベルに分布している色も一緒に変化しているんですね。

逆にこのあたりの色は変えたくない!という場合はそこに点を打ち、基準の線からカーブが移動しないように調節します。

チャンネル別に操作する

トーンカーブではチャンネル別に補正をかけることもできます。



チャンネルレイヤーごとに表示してみるとヒストグラムの違いがよくわかると思います。
カーブの操作はRGBの時と同じですが、特定のチャンネルの濃淡をいじることになるので、もちろん全体的な色のバランスが変わります。

ブルーのチャンネルを全体的に暗くしてみました。

これをRGBでみると……
黄色っぽくなりました。
感覚的にブルーチャンネルが暗くなると青っぽくなりそうなイメージですが、実際は逆です。
光の三原色を思い出してみましょう。
つまるところ、各チャンネルの数値が255に近づくほど、強く出るわけです。
RGB全部が全力で白っぽくなると、
……白ですね。
さっきはブルーチャンネルを暗くした結果、チャンネル全体が黒っぽくなり、B(ブルー)の数値が下がって…
黄色になりました。
こんな感じでRGBが混色されたわけです。

今度はブルーチャンネルを明るくしてみましょう。

青っぽくなりました。

色調を変える

最後に、ブルーチャンネルを使ってよくあるヴィンテージっぽい色調を作ってみましょう。
影を青っぽくして、ハイライトを黄色っぽくするとそれっぽい雰囲気が出るので、シャドーに近い部分のカーブを上げ、ハイライトのカーブを下げます。

できあがったのがこちら。
 「20年前、タクラマカン砂漠へスーツで向かう男に憧れたやつらが、無謀にもスーツで山へ入ったことがあったね…」そんな哀愁を感じさせる色合いになりました。
微調整はあなたのセンスにお任せです。

修正前の写真はこちら。

ちなみに、ちょっとずつ色を見ながら調整する際は、マウスでカーブを動かすより

の数値で動かしたほうがより正確に設定できます。

最後に

回りくどい説明だらけになってしまいましたが、いかがでしたでしょうか。トーンカーブよくわかんないよ!という方が使い方を理解する一助になれば嬉しいです。

トーンカーブに加えて他の色調補正ツールやマスクを使うと、特定の色だけ変化させたりと写真加工の幅が広がります。

ただ最初にあげた記事のとおり、使いすぎにはどうぞご注意を!もりたでした。

参考記事

よく分からずにトーンカーブを使っている人に。 (今さらだけど、トーンカーブって凄いよね?)|Web Design KOJIKA17

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デザイナーでイラストレーターのもりたです。 好きなモビルスーツはνガンダム、好きなレイバーはイングラム、好きな勇者はガオガイガーです。

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