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「もっとこの部活を続けたい。それにはまわりの人に認められなくては」と思った米田先生が考えたのは、部活動を全国区にすること。それが達成できたからこそ、今の高砂高校ジャズバンド部があります。
部活動はやっぱり部活動。目的は生徒が部活動をすることで成長していくということ。高砂高校の生徒たちを見ていると、それが体現されていることが実感できます。 |
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「赴任してすぐに小曽根真さんに、報告を兼ねて連絡をしたら、小曽根さんが遊びに来てくれたんですよ。その後、小曽根さんを取材してた読売テレビさんが一緒に取材しに来てくださいました。小曽根さんがすごく生徒たちにやさしくしてくださって、そのときに『Love
For Sale』の楽譜をくれたんです。富士通テン主催の「神戸ミュージックステーション」というイベントにも出させていただきました。あれは本当に感動的なイベントで、今でも伝説として語り継がれてますよ。それらをきっかけに生徒を2年間追っかけたドキュメンタリー番組が作られたんです。映画「SWING
GIRLS」の話が来たのも、このドキュメンタリー番組がきっかけ。そんなふうに、ひとつの流れをつくると、新しい出会いが生まれるんですよね。それを大切にしていこうと思いました。
生徒たちはこの3年間で本当に成長していきます。私自身、人間性を否定してまで高い水準を守りたいとは思っていません。最低限の技術は教えても、それ以上の技術は教えず、自由にのびのびと演奏していって欲しい。学外のイベントも多いですが、彼女たちのためになってると思います。『他人に見られてる』ということを意識することで、自然と自分のことも他人のことも考えられるようになってくるんです。今の高砂高校ジャズバンド部があるのも、先輩たちがいたからこそ。いい加減なことをすれば、あっさりと崩れることを生徒たちも知ってます。だから、生徒たちは『上手くなりたい』『お客さんを楽しませたい』ということを第一に考えますが、私自身は生徒のことばかり考えてます。後ろからそっと支えたり、傾けてみたり(笑)。
同じ学校に長くいすぎたなという気もするので、そろそろバトンタッチして新しい高砂高校ジャズバンド部を見てみたい気もしますが、できる限り生徒たちと一緒に楽しんでいきたいと思ってます」 |
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米田先生と2008年の高砂高校ジャズバンド部
「松田組」のリーダー松田愛さん。 |
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