数字を追って記事を書かず、本質を見極めよう
先般の炎上記事関連で、ホットな反響を頂戴した。それも、問題となった谷口マサトさん関連の話ではなく、その周辺で起きた実に考えさせられる記事だ。
炎上という甘美な果物
http://copiz.hatenablog.com/entry/2013/08/02/125932
LINE発炎上系プロデューサー谷口マサト氏爆誕 featuring 高広伯彦氏
http://kirik.tea-nifty.com/diary/2013/07/line-featuring-.html
書き手が心を折っている。それも、出だしから「こんにちは。ちょっとブログを気力がなくなっているチャランポランナーです」と、いきなり日本語が変。それだけ衝撃を受けたのかもしれない。
しかしだな。私程度のブログで言及されて心を折っているようでは困る。君の先に、まだまだ道は広がっているのだ。私のヤフーニュース個人アカウントで起きていることを説明しよう。
真ん中に聳え立つ山が見えるだろう、あれがヤフー砲と言われるものだ。先月、選挙特番を見てうっかりヤフーニュース個人で「創価学会が公明党を応援していることって本来タブーじゃないよね」っていう記事を書いたところ、トップニュースで取り上げられてこの有様である。
「公明党=創価学会」という報道は不適切なのか
http://bylines.news.yahoo.co.jp/yamamotoichiro/20130723-00026638/
しかも、比較的ヤフー砲の中でも高度の低いほうだ。7月はこの一回しかヤフー砲が直撃しなかったが、毎月何本か、ヤフートップで取り上げられると数百万、場合によっては数日に渡って合計三千万以上のPVが私のクソのような駄文を読みにやってくる。
そして、トップ掲載が終わると一気に人はいなくなる。まるでテレビで取り上げられた「隠れた名店」や「秘湯」や「パワースポット」が突然満員御礼になるようなものだ。彼らは、私を見にきたのではない。パワーのあるページにリンクを貼られたから踏んでやってきただけだ。他の記事を読むことなどない。そして、嵐が過ぎると日常に戻る。冒頭の、私が紹介したので桁違いのアクセスがきたという話とまったくの相似形が、ヤフーと私の関係にある。食物連鎖的な何か。あるいは、マトリョーシカ的な。
では、他の日は閑古鳥が鳴いているのかといえばそうでもなく、ヤフーニュース個人では毎日、2,000から25,000PVぐらい、このブログでは毎日コンスタントに80,000から140,000PVある。これこそ私の実力であり基礎票だと言えよう。だが、そのようなベースロードとは別に、日々書いていれば突然ブレイクする記事が出る。そして、それは狙ってやれるものではない。そして、狙ってやるものでもない。タイミングよく、あきみちさんが書いていたのでご参照。
知名度ゼロからの「ネット影響力」獲得への道
http://www.geekpage.jp/blog/?id=2013/8/1/1
この手の呪縛から逃れるにはどうするのか? 結論は結構簡単で、数字以外で自分のしたいことを設定すること。読まれようと努力することは大事だけど、何人に読まれたかと考え始めると、際限なく煽らなければならなくなる。煽り続けなければ、数字は維持できないから。
また、炎上は炎上として、自分なりのクオリティを気にしていれば、あまり問題にならない。いろんな炎上を見てきたし、自分自身も炎上した経験があるけれど、幾つかしっかりと気をつける点を弁えれば、そのままウェブで「生き残る」ことはできる。馬鹿やアンチは見なければいい。ただ、PVやUUに繋がるアウトプットを、と頑張り始めると、鱸 (id:copiz)さんの懸念どおり煽りありき炎上上等でないとPVは取れなくなってゆく。そして、消費される側になって飽きられていく。うまく波に乗れないと数字が取れず、書く気力が失われる。これってブログを書くのも相場を打つのも似ているんだよね。結果にはこだわりたい、でも結果に振り回されると意気消沈したり、損が膨らんだとき手が粗くなる。さらに負ける。そんな感じ。自然体、平常心が一番だと私は考えております。
鱸 (id:copiz)さんにはリアルで本を出すという野望があるらしい。そういう目標があるのは良いことだ。でも、コンスタントに読みに来てくれる人が増えれば本が出るのだろうか。その意味で、あきみちさんの上の考察は自省に役に立つ。環境に惑わされず、自分に強みのある分野でアウトプットを出し続けることが、本に限らず成果・実績の一里塚なのだと思う。
そのようなことですので、原稿が遅れております。申し訳ございません。
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