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2012.12.11

セガ×レベルファイブ、知財紛争で奇跡のコラボレーションが実現

 なんか揉めているらしいという話だけが伝わってきておりました本件ですが、今回無事に裁判沙汰ということで、7日につつがなく第1回口頭弁論を終えられたとのことです。っていうか、裁判沙汰になった挙句新聞沙汰というのは美しい日本、あるべきゲーム業界の姿と思うところを強くする限りであります。

 遠くから黒煙が立ち上っている感じなので、いま急いで東京地裁に内容次第を確認しにいって貰っているところであります。内容がどうであれ、東軍も西軍も力の限り戦って友情を育んでいただきたいと思うんですけど、風向きとしてはレベルファイブが泣くほど不利とのことで、続報が待たれるところであります。

イナズマイレブン巡り…セガ、ゲーム特許で提訴
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20121211-OYT1T00864.htm

 それにしても、レベルファイブは大丈夫なのでありましょうか。頑張って欲しい反面、派手にお金を使いすぎた割に戦線が拡大し、しかも司令塔たる某クリエイター氏が最終意志決定者であるにもかかわらず15分ぐらいしか会議に出なくて話が決まらないという凄いガバナンスであることを退職者の皆さんから伺うに、いったいいつの時代のゲーム業界なのかと思う次第であります。御自ら出資等を無心しにいった先で「僕が輝ける環境を作ってもらいたい」みたいなことを言ってしまうのは如何なものかと思います。やはりクリエイターたるもの、門をくぐるときは頭低く、門を出るときはのけぞって逝こうという根性が必要な感じがいたしますけれども。

 セガ側も、ブレイクが終わってもうこれ以上イナズマイレブンの売上に上積みはなく、レベルファイブの懐事情も何となく勘案しまして、そぞろ豚が太ったところで喰らうが如き訴訟の起こし方に限りない賛辞と最大限の好感を覚えます。いいですね、セガ。グリーへの訴訟は見送ってもレベルファイブには容赦しないというあたり、喧嘩を売るべき先についてもきちんとした嗅覚が働いています。できればそのままもつれていただいて、ミスター里見が英断を下してまさかのセガによるレベルファイブ吸収合併とかいう荒技が出たりすると見物客的にはやんややんやの大喝采となって怒号と座布団が飛び交う熱い展開になるんじゃないかと期待するわけであります。

 生憎の雪模様の中、鬱々としがちな心が晴れやかになる実に素晴らしいニュースでした。


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    やまもといちろう

    ブロガー・投資家・イレギュラーズアンドパートナーズ代表取締役。
    著書に「ネットビジネスの終わり (Voice select)」、「情報革命バブルの崩壊 (文春新書)」など多数。

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