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2012.07.03

韓国からの日本への「国際的いやがらせ」にどう対処するべきか?

 隣国との関係、付き合い方のむつかしさというのは、日本にまだ余裕があったころは「また韓国か」程度で済んでいたわけですけれども、このタイミングで先日ご一緒した笹川さんがまさに膝打ちの議論を呈しておられましたので、敷衍して、少しだけ論じたいと思っております。

「国家の名誉、尊厳に敏感であれ」
http://blog.canpan.info/sasakawa/archive/3629
日本財団会長・笹川陽平 国家の名誉、尊厳に敏感であれ
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120621/plc12062103230003-n1.htm

 問題は、国家の名誉や尊厳を守るために、日本人はどう行動するべきなのか、という点であります。どちらかというと、日本人は日本政府や日本社会について強く海外に発信する機会が少なく、非常に温厚でおとなしい人々と思われがちなのですけれども、このところの日韓関係に関する議論というのはちょっと常軌を逸するネタが多く出て、経済から政治、文化に至るまで軋轢の二文字ではなかなか説明しきれないような事案がそこここにゴロゴロしています。

「慰安婦決議案を撤廃しろ」日本人がホワイトハウスHPで署名活動
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&d=0627&f=national_0627_037.shtml
米国ホワイトハウス 「日本は韓国の捏造と嘘による国際的嫌がらせを受けている」 署名コーナー設置
http://alfalfalfa.com/archives/5633646.html

 すでに日韓間で条約によって決着した問題を、さも保障がなされていないかのように世界各国で吹聴し続ける韓国人活動家等に対して、日本政府や日本人があまり積極的に対応を続けてこなかったことが理由で妙な運動が世界で行われ続けているのは望ましくないことです。

 何しろ韓国国内で日本への敵対心を煽る教育がいまだに続いていることを考えると、これをまず止めさせるような交渉をどこまで日本がしてきたのかという話も見直していかないといけません。日本の教育もどうかなと思うところではありますけれども、韓国では正直どうしてそうなっちゃったのというような歴史教育が対日だけでなく対中その他いろんな問題を起こしているのも事実なので、長年放置してきた問題についてそろそろ日韓両国でも話し合いを始めたほうがいいんじゃないのと思うわけです。それを怠った部分もややあるから、韓国からしてもあまり合理的でない対日観が醸成され、韓国人にとっても利得のない隣人関係になっているんじゃないかと思うんですよね。

 で、これ。

「日本を仮想敵にしよう」 盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権がアメリカに提案していた
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2012070200681

 最初、にわかには信じられなかったのですが、話を聴くにどうも事実のようであるし、いまは違うよとはちょっと言いづらい状況でもあって、アメリカが日本との同盟関係を重視するよりも、韓国のほうを優先する危険性というのはやはりあって、対米追従反対とかそういう文脈とは別に安全保障上もかなり問題が大きいように思うのです。もっとも、これは韓国政府の対米政策の成功だけではなく、日本政府の外交上の微妙さ具合もかなり加味されているのかなとも思うわけですが…。

 そんで、これ。

韓国政府も「グル」
日本の先端技術が堂々と盗まれていく
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/32878

 タイトルはセンセーショナルですが、日本にもおおいなる問題があって、技術者に対して適切な報酬を払わないので、結果として韓国企業の政府と企業一体となった高給のリクルーティングに日本企業が対応しきれていないという状態が深刻化している、という話です。

 韓国政府の日本への政策監視やスパイ活動は別の機会に書くとしても、日本人として、日本の行く先を考えて適切に対処しなければならない、と総論では誰もが賛同していることは間違いないと思います。ただ、各論を興す前に、きちんと行動を起こし、問題を認識してこれを阻止する作戦活動ができていない状況というのは、望ましくないのではないかと思うわけですね。

 正直もう少しどうにかならないのかと思うところでありますが…。


--
「日本を仮想敵に」=盧武鉉政権が米に提案-韓国議員

 【ソウル時事】韓国与党セヌリ党の鄭夢準・元党代表は2日、記者団に「盧武鉉前政権時代、韓国政府が米国に『日本を共通の仮想敵国に規定しよう』と提案した」と語った。
 鄭氏は「報道されていない話」と前置きした上で、「長官はもちろん、司令官たちも出席する長官会談で起きたことだ」と述べたが、発言者など詳細は明らかにしなかった。
 その上で鄭氏は、「一般国民の対日感情が良くなく、独島(竹島)問題がいつも波風を立てているので、(大統領の指示で)提案したのだろうが、米側は非常に当惑していた」と説明。「米国は当惑して、日本には知らせなかったのではないか。米国はその後、どのように韓国を見たか。(提案は)あまりにも偏っている」と批判した。 (2012/07/02-16:57)


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    やまもといちろう

    ブロガー・投資家・イレギュラーズアンドパートナーズ代表取締役。
    著書に「ネットビジネスの終わり (Voice select)」、「情報革命バブルの崩壊 (文春新書)」など多数。

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