My online activities
検索
以前の記事
2013年 02月 2013年 01月 2012年 03月 2012年 02月 2012年 01月 2011年 12月 2011年 11月 2011年 10月 2011年 09月 2011年 08月 2011年 07月 2011年 06月 2011年 05月 2011年 02月 2011年 01月 2010年 12月 2010年 11月 2010年 10月 2010年 09月 2010年 08月 2010年 07月 2010年 06月 2010年 05月 2010年 04月 2010年 03月 2010年 02月 2010年 01月 2009年 12月 2009年 11月 2009年 10月 2009年 09月 2009年 08月 2009年 07月 2009年 06月 2009年 05月 2009年 04月 2009年 03月 2009年 02月 2009年 01月 2008年 12月 2008年 11月 2008年 10月 2008年 09月 2008年 08月 2008年 07月 2008年 06月 2008年 05月 2008年 04月 2008年 03月 2008年 02月 2008年 01月 2007年 12月 2007年 11月 2007年 10月 2007年 09月 2007年 08月 2007年 07月 2007年 06月 2007年 05月 2007年 04月 2007年 03月 2007年 02月 2007年 01月 2006年 12月 2006年 11月 2006年 10月 2006年 09月 2006年 08月 2006年 07月 2006年 06月 2006年 05月 2006年 04月 2006年 03月 2006年 02月 2006年 01月 2005年 12月 2005年 11月 2005年 10月 2005年 09月 2005年 08月 2005年 07月 2005年 06月 2005年 05月 2005年 04月 2005年 03月 2005年 02月 2005年 01月 2004年 12月 2004年 11月 2004年 10月 2004年 09月 2004年 08月 2004年 07月 2001年 01月 カテゴリ
全体 Math Science Book Log Misc Business Music IT Food Topic Movie Art Stat Politics Muttering Off Topic 未分類 ブログパーツ
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
2009年 11月 25日
この秋は今も最先端の科学に影響を及ぼし続ける二つの偉大な科学業績の150周年なのだ。
まず、150年前の11月24日はチャールズ・ダーウィンの「種の起源"On the Origin of Species by Means of Natural Selection,"」が出版された日である。 http://darwin-online.org.uk/contents.html#origin この本はあまりに偉大な本で、この本が出る前と出た後を比較すると、人間の認識方法や科学の方法がこの本によって根本的に変わってしまったといってもよい。 そして、150年前の10月19日はベルンハルト・リーマンが「リーマン予想」の載っている論文"Uber die Anzahl Primzahlen unter einer gegebenen Groesse"をベルリンアカデミーの月報宛に投稿した日で、そのリーマンの投稿をクンマーが学会員に向けて口頭発表した日は11月3日、そしてその後の11月から12月のいずれの日かに、このあまりに偉大すぎる論文が印刷出版されたのだ。 http://www.maths.tcd.ie/pub/HistMath/People/Riemann/Zeta/ このリーマンの論文は、未だ解決されていない「リーマン予想」を含めて、他のリーマンの偉大な論文同様に、その後の数学ばかりか物理学にまで深い影響を与える金字塔になっている。 ところで、このリーマン予想については、このブログのエントリでも書き散らしているように、若干の数値計算をしたり、いろいろな原論文にあたったりして、自分の理解を高めようとしてきたのだが、まあ到底理解したというのにほど遠く、周縁をウロウロしているばかりである。もっと理解しようと思っても、大学院レベルの解析的数論や最近流行の非可換幾何に関するガッツリした知識がないと、これ以上はあまり先には進めないということも分かってきた。そんな理由でリーマン予想には次のようなちょっとしたアンビバレンツな感情を抱いている:本業は零細ベンチャー経営なので今は仕方ないと思っている。しかしその一方で、いつかはもっと深く理解したいという気持ちが失せてない。 こんな感じでリーマン予想周りをウロウロ触っていた縁で、昨年から川端裕人さんの雑誌連載小説「算数宇宙の冒険 - アリスメトリック」の数学・物理学部分の相談を受けるようになって、僕が理解する範囲でいくつかのアイディアを説明してきた。このジュブナイル小説はメインテーマの一つがリーマン予想なのだ。そしてこの度、このリーマン予想150周年にあたる月に、「算数宇宙の冒険 -アリスメトリック!」が書籍の形で出版されて、その数式校正を担当し、解説文を書くことができたのはとても光栄だった。川端さん、本当にありがとう。 川端裕人著「算数宇宙の冒険 アリスメトリック!」 実業之日本社 この本は、数学云々を別にしても、川端ワールドの極太ストーリーを楽しめるので、数学が分からなくても大丈夫だ。そして、この川端さんのプロジェクトではいろいろと勉強させてもらったということと、僕の会社としてもある種の試みをしてみたかったので、そのサポートサイトを申し出て実現したのが、以下の「算数宇宙の冒険 アリスメトリック!」(以下「アリメト」と略す)のサポートページである。 http://www.bakfoo.com/riemann.html このページには著者である川端さんがストーリー紹介や執筆動機をビデオで語るコンテンツのほか、「算数宇宙の冒険」の数学解説や文献紹介などを行っていこうと思っている。アリメトという本の中においては、登場人物である空良たちの冒険はなんらかの集結をさせなければストーリーにならないけれど、現実世界の僕らはこの未解決の問題を楽しむ冒険をずっと続けていいのだし、続けるべきなのだ。そして、サポートサイトの目的は、例え「リーマン予想」という数学史上の大難問であったとしても、専門家でなくても楽しめるポイントはたくさんあるんだよ、ということを伝えることである。これは僕の会社のミッションステートメントである「技術をもちいて世の中の『なるほど』、『わかった』、『おもしろい!』を増やす」ということに繋がっていて、このサイトはそのための一つの試みなのだ。 ちなみに第一弾の著者による「アリメト」の紹介は次のようである。そう、これをみて分かるように、わざわざビデオにしようと思ったのは、川端さんは知的中年アイドル姜尚中氏に負けないくらいのイケメン中年で、これを世にもっと知らしめなければならないと思ったからなのだ、というのは半分冗談で、半分本気。 http://www.youtube.com/watch?v=7DFGzyEFG9w 「アリメト」のサポートサイトは、現時点ではまだ十分なコンテンツ量とは言えないけれど、長く継続してコンテンツ更新を続けていこうと思っている。最後にいくつかのお願いを。「アリメト」のサポートサイトの各コーナーにはRSSを配置しているので、RSSリーダー等に登録をしてくださるとうれしいです。そして、書店で「算数宇宙の冒険 アリスメトリック!」を見つけたら手にとって眺めてくださればうれしいですし、購入していただければもっとうれしいです。 #ちなみに、この本に関して僕や僕の会社への印税収入はありません。
by yutakashino
| 2009-11-25 10:05
| Science
|
ファン申請 |
||