いま巷で盛り上がっているように見えるTPP論議だが、はっきりいって僕の周辺では
全然盛り上がっていない。興味ないというより、そんなもん推進に決まっていて会話のネタに
ならないから。製造業だろうがサービスだろうが、少なくともまっとうな会社で働いている
ビジネスマンなら今さら異論はないはずだ。

というわけで、たまにそういうスタンスを呟いてもいるのだが、ちょくちょく反対派の反論
めいたものも受け取る。でも、それがあまりにも低レベルすぎてショックを受けるほどなのだ。
君達、何を見てるの?というか、ホントに社会で働いてるの?
というわけで、おススメ参考リンクを貼っておくので、アメリカの陰謀だとか農業壊滅とかいう
キーワード大好きっ子は刮目して読んでください。

「TPPって輸出が大して増えないからメリットなんてないんでしょ?」

君らはアレかね、牛丼とかユニクロ行く必要が無いお金持ちなのかね。
反対派の話を聞いてるとむしろメチャクチャお世話になってそうに見えるけど。

自由貿易とFTAについて考える TPPは亡国の政策か救国の政策か(上)

本当に重要なのはTPPに加入した後の戦略 TPPは亡国の政策か救国の政策か(中)

あとはアゴラの一連の関連記事も推奨。

「でも、コメは日本の心だ!」

田舎出身者なら知ってると思うが、米農家なんてもう死に体でしょ。平均年齢65歳超、
小規模農家で兼業がほとんどだから、あと10年もすれば引退して廃業する農家多数。
日本のコメを守れって言うんならおまえが今すぐ田舎行って米農家やれと言いたい。

「農業の守り方を間違った」元農水次官の告白

TPPは食料自給を考える最後のチャンス

及び、一連の「山下一仁の農業政策研究所」もオススメ。

「でも、他国にルールを押し付けられたらどうするの?日本企業ぜんぶ外資になっちゃうんじゃない?」

逆。TPPがより大規模に発展して、もうどうにも参加しないと食っていけない状況になった場合に
後から入れてくださいとお願いしたら、それこそ「他国だけで決めた例外の無いルール」に100%
従わないといけなくなる。まあ個人的にはそれはそれでアリかなと思うけど、たぶんその頃には
日本は貧困層と老人だけの抜け殻になってるだろう。

アジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)実現の道筋としてのTPP

最後に。上記の筆者の方々は、いづれもきちんとした大学できちんとした訓練を積んだ研究者か、
本業として実務に関わってきた経験のある人ばかりだ。全然畑違いの学者やつい先日まで違うデモ
煽ってた人達の垂れ流す文を読みあさる時間があれば、小一時間机に向かってじっくり読んでみる
価値はある。

恐らく、自由貿易で一番メリットを得られるのは、反対派自身だろうから。

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