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安住淳が斬る!

「安住淳が斬る!」では現在の政治情勢を皆様にリアルタイムでお伝えいたします。

「 ハイチへの自衛隊派遣 」

2010年01月29日(Fri)

 
 補正予算が成立し、いよいよ今日から本予算案の審議が衆議院で始まった。
余計な話であるが、衆参の予算委員会を見ていて、参議院の審議の方が、自民党
はよっぽど野党らしく頑張っていた。 やはり参議院は2年前から第二党となっていて、
野党の練習をしていたから、攻めることを心得ている。 それに比べると、衆議院の
自民党は、どうにも頭の切り替えができないらしい。 谷垣さんも人柄はいいのだが、
「OKですか」 という野次にニヤニヤして「OKではないです」と言って質問を偽装献金
の話から別に移すところを見てもこれではダメだと思った。
 どうも、二次補正について自民党の予算委員会の現場でも、賛成してもいいのでは
ないかという話さえ出たというから笑ってしまう。
 政治家にはそれぞれ役目がある。 私も野党のときは、より野党らしくやろうとした。
何故かというと、それは権力を正しく行使させる為に野党は厳しく与党や政府をチェック
するのが仕事だからだ。 こうした考えには、賛否が分かれると思うが、しかし私は内心
賛成の法案でも、野党としてあえて反対して問題点をあぶり出すこともした。
 しかし、それも役目なのだと思う。 だから、自民党は日本の民主主義の為に野党ら
しく頑張ってもらいたいものだ。 議会に必要なのは与野党の緊張感だ。 この緊張感
こそが、権力の正しい行使に結果としてつながっていく。変な話だが、本予算案の審議
での自民党の野党としての役割に期待する。
 ところで、今週はハイチ大地震の復興活動に自衛隊を派遣することを決めた。
道路の復興やガレキの処理の出来る部隊を中心に300人規模の派遣となる。たぶん
来月にはハイチに出発することになると思う。こうした国際社会への人的貢献はすばら
しいことだ。 自衛隊の持っているノウハウをぜひ使って目に見える貢献をしてもらいたい。
今回の素早い政府の決断を高く評価したい。
 現在医療支援の部隊が行っているが、これは武器を携帯していない。 かなり混乱
した状況で医療支援を行っている。 これに対して、PKOの派遣隊は自らを守る為の
小銃の携行をしている。 これでも不十分ではあるがそれでもないよりはいい。もしか
するとハイチの復興は長期に及ぶかもしれない。私はこの際、PKOへの我が国のより
積極的な参加を提案したい。 PKOへの派遣の為の五原則というのがあるが、今や破
綻国家へのPKO派遣など、この五原則を満たさない事態への派遣も検討する時代にな
ったと思う。
 まずは、このハイチへの部隊派遣を成功させたいものだ。

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 「 喧騒を離れて 」

2010年01月22日(Fri)

 先週の石川議員の逮捕や民主党大会での小沢幹事長の発言、さらには、
連日の事件報道とこれに対する民主党の対応など、まさに小沢幹事長の動
向が連日、日本中の話題となっている。
赤坂宿舎の前にあるマンションが幹事長の個人事務所なのだが、そこにも、す
ごい数の報道陣がつめかけており、大騒動だ。このところ、私の事務所に来る
記者も、他の取材と言ってアポを取りに来るが、ほとんどは事件のことでコメン
トを取ろうとして食い下がってくる。 テレビや新聞でも民主党内に表立った批
判が出ないのは問題だというトーンのニュースが伝えられる。 しかし、事件が
現在進行中であると同時に、来年度予算や重要法案の成立のかかっている国
会が真っ最中であるこの時期に与党の中堅以上の議員が、この事件について
くわしくコメントできる状況にはない。 だから私も、今は事態の推移を見守るし
かないとしか言えない。これは偽らざる心境であり、何も幹事長がニラミをきか
せているから恐ろしくて言えないなどということではない。
 それにしても去年の3月から5月にかけての状況に実によく似ている。重苦し
い空気は決していいものではない。何よりも、こうして一日一日が過ぎるたびに
内閣支持率や政党支持率が下落することは当事者にとって耐えられないことで
ある。 一刻も早くこの状況から抜け出したいと思うが、今は一に辛抱 二に辛
抱だ。
 
ところで永田町のこうした喧騒を離れて、私は水曜日に習志野にある自衛隊第
一空挺団を視察した。 今年は安全保障委員長として、できるだけ陸海空の各
部隊の視察を行い、現場の部隊の生の声を聞こうと思っていて、その第一弾と
しての視察であった。 この空挺団はいわゆるパラシュート部隊であり、戦争の
時は敵陣深くに投下されて味方の本隊を待ち受ける任務である。
 陸上自衛隊でも精鋭たちの集団として有名だ。 私が伺ったときも、降下訓練
の真っ最中であった。パラシュート投下隊員の装備はすさまじい。 武器をはじめ
常備食や防弾チョッキなど70キロにもなる重量のあるものを身につけて大空へ投
下していく。
 この部隊は自衛隊でもっともけが人の多く出る隊らしいが、司令官や空挺団長
に言わせれば「骨折はケガのうちには入りません」ということだった。 たのもしい
ものだ。 20代30代の精鋭たちのたくましい訓練を拝見して、現場はよくやって
いるなあと実感した。 同時にこうしたすばらしい隊員たちを国家の資源として有
効に使っていく政治の責任の大きさも改めて実感したしだいだった。

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「 日米議員交流 」

 以前この通信でも紹介したことがある、ダニエル・イノウエ米国上
院議員が来日して、木曜日にお会いした。 これは「日本・米国議
員会議」という公式の協議機関の米国側代表がイノウエ上院議員
で、日本側の代表が私なので、来日を機に懇談をさせてもらった。
イノウエ議員は1924年生まれの85才。 ハワイ州選出の上院議
員だ。 これまで、8期連続当選しており、日系唯一の上院議員で
あり米国民主党の重鎮の一人だ。
 第二次世界大戦に日系二世部隊の一員として欧州戦線で戦い、
右腕を失っている。 もともと日系二世でご尊父は福岡県出身。 
現在もバリバリの現役として、上院歳出委員長、国防小委員長の
ポストにある。 今回は、アメリカ空軍の飛行機で沖縄に立ち寄り、
そのあと東京に滞在した。
 実は戦後の日米関係はこのイノウエ上院議員に寄るところが本
当に大きい。 日米間で貿易摩擦など、さまざまな懸案が政治問
題化したときに、ワシントンにおいて、日本側の立場を何度となく代
弁してくれたのがイノウエ議員である。
 ご存知のとおり、今も普天間問題で日米関係はギクシャクしてい
る。こうした中でも、昨年の秋以降、アメリカ政府やワシントンの対
日政策の関係者に対して 政権交代した事実をアメリカ側も重く受
け止めて、鳩山民主党政権に対して柔軟に対応するよう事あるごと
に発言してくれている。
 今回、年明け早々にクリントン長官と岡田外相がハワイで日米外
相会談を行い、これまでのギスギスした感じではなく、状況を前向き
にとらえて、知恵を出し合おうという気運が生まれたことは、実に有
意義だった。加えてイノウエ議員の来日もタイミングとしては良かった。
 議会レベルでは、今まで以上の関係強化をお互い確認し、政府間で
は対応しきれないところを議員外交でしっかりと埋めていくことにした。 
何か日米関係の好転の兆しになればと私は思っている。
 今年は日本安保50周年の記念すべき年だ。 両国にはさまざまな
懸案はあるが、お互い欠くことの出来ないパートナーであり、その関
係は軍事部門だけでなく広範に及ぶ。 両国の国会議員でこれまで
に培った関係をさらに発展させていく為に私もその一員として尽力で
きればと思っている。

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「 政治家の運 」

  2010年は、波乱の幕開けとなった。 まさか、財務大臣の辞任でスタート
するとは夢にも思わなかった。 連日の報道を見ても、株価の上昇が唯一の
明るいニュースで、わが党にとっては辛くなるようなものばかりだ。 どこかで
何とか局面を変えることが必要かもしれない。18日から始まる通常国会が心
配だ。
 ところで、今から20年も前の話になるが、私がNHKの政治記者だった当時、
事務方の官房副長官は、旧内務省、、当時の自治省の出身の石原信雄さん
であった。 石原さんと九段の行きつけの寿司屋さんで、何人かの記者と一緒
に食事をしたことがあった。 当時私は駆け出しの記者。 時は海部内閣の終
わりの頃。 石原さんは今に至る歴代の副長官の中でも名実ともにトップに挙
げられる名副長官であり、まさにミスター霞ヶ関であった。 私が宮城の出身で
あり、石原さんが旧制二高の出身なので、飲むと仙台の話で盛り上がったが、
そんな中で石原さんは、次のようなことをポツリと話始めた。
 「いや、長く副長官をやっているとつくづく政治家の方々の持っている運の良
し悪しを感じることがありますね。 特に総理になられた方の運というのは不思
議なものですよね。 竹下総理は党の体制も万全で長期政権間違いなしと思っ
ていたら、リクルート事件であれよあれよという間に短命で終わったでしょ。 私
は本当のことを言ったら、あの事件なんて、川崎市のたいしたことのない汚職事
件だからまさか政界にこれだけの大打撃を与えるとは予測もしていませんでした
よ。まるで晴天だった空にもくもくと雲が沸き立って一瞬にして大豪雨となってし
まった。 そんな感じでしたね。 それに比べて海部総理は、そのまったく逆です。 
湾岸戦争の対応なんか、戦後最大の難問ですよ。 私は内閣を見ていて、党内
に基盤もなくてとても対応できないし、政権運営も半年と持たないと思っていまし
た。 ところが、船が岩に衝突する、あ~もうダメだと思って目を閉じると不思議と
岩がぱっくり開いて、何事もなかったように政権運営が出来た。 弱少派閥出身
の総理が、選挙もしのいで2年も内閣が持ったのは、海部さんの持っている運
以外ないと思いました。」 としみじみ語っていた。
 内閣を続けていくということは、人間の力では及ばない何かが存在すると石原さ
んは付け加えていた。 今、私も石原さんと同じ思いをしている。 鳩山内閣もぱっ
くりと目前の岩が開いて無事に航海してくれるといいのだが・・・

1月11日(月)TVタックルに出演いたします。

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