2012年10月11日
日本電気株式会社
NECは、航空機が離発着する際に、鳥の衝突の危険性を軽減するため、空港及びその周辺における鳥の存在等を常時監視する「鳥位置検出ソリューション」を新たに開発し、販売開始します。本ソリューションは、東京国際空港(羽田空港)に採用されています。
昨今、鳥が航空機に衝突する「バードストライク」による航空機のトラブルが、空港の高い安全性を確保する上で、大きな課題となっています。NECは空港及びその周辺の鳥位置を検出し、鳥の種別をデータとして蓄積できるソリューションを開発しました。
現在、東京国際空港(羽田空港)では、バードパトロール員が空港を巡回し、目視で鳥を見つけるたびに防除作業を実施しています。本ソリューションの導入によって空港及びその周辺を常時監視し、早期に鳥を発見することにより防除作業の効率化を図ることが可能です。
また、目視による鳥の検出が難しい夜間の防除は重要な課題であり、昼夜を通してバードストライク発生の抑制に貢献します。さらには、検出データを蓄積し、鳥の動静を把握することで生態等の分析が可能となり、その分析結果から防除対策の検討・実施を支援します。
本ソリューションは、レーダー装置、鳥映像監視装置、データ処理装置、大音響発生装置により構成されています。
各装置の概要は次のとおりです。
- レーダー装置
- 空港及びその周辺を飛翔する鳥の水平方向の位置を検知する水平レーダーと、高度を把握する垂直レーダーの組合せで空港の全周囲方向の鳥位置を計測。
- マイクロ波を利用した高出力パルスレーダー(注)を採用しており、昼夜とも一定の検知性能を確保。
- 鳥映像監視装置(カメラ)
- レーダー装置の補助装置として、日中、自動的にレーダー装置が検知しにくい地表面を重点的に旋回撮影。自動検出プログラムにより鳥の検知を実現。
- 自動旋回時は、その撮影画像から自動的に鳥を検出。手動操作によるズーム確認も可能であり、運用者による鳥の種類判別を支援。
- 記録された検出された鳥画像を元に運用者が鳥の種類を判別し記録することが可能。
- データ処理装置
- レーダー装置で検知した情報を視覚的・統計的に運用端末に表示。検知情報をリアルタイム表示、軌跡表示、履歴表示し、鳥の行動や生態などを把握可能。
- 鳥種判別情報、駆逐情報を運用端末や可搬型端末から入力することで、生態だけでなく、駆逐作業の効果や、鳥の行動パターンを把握することが可能。
- 通年にわたる鳥のデータを採取・分析することにより、防除対策の検討・実施に役立てることが可能。
- 大音響発生装置
- 指向性の高い大音量を発生させる装置により、鳥の苦手な音を発し、防除を実施。
NECは、本ソリューションを提供することで、より安心・安全な空港運営に貢献していきます。
本ソリューションの概要については、
別紙をご参照ください。
【別紙】 「鳥位置検出ソリューション」概要
(注) 連続した電波の照射を行わず、ごく短い時間単位で区切った電波(パルス)を繰り返し発信するレーダー
本件に関するお客様からのお問い合わせ先
NEC 航空交通ソリューション事業部
TEL:03-3798-6636
私たちNECグループは、
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グローバルリーディングカンパニー」を目指しています。
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