ロシアが米外交官を国外追放、情報機関員をスパイに勧誘か

ロシアが米外交官を国外追放、情報機関員をスパイに勧誘か
5月14日、ロシア当局は、ロシアの情報機関員を米CIAのスパイに勧誘しようとしたとして、米大使館のライアン・フォグル3等書記官を拘束し、国外追放処分にしたと発表した。写真は拘束されるフォグル氏。提供写真(2013年 ロイター/Press service of Russian Federal Security Service)
[モスクワ 14日 ロイター] ロシア当局は14日、ロシアの情報機関員を米中央情報局(CIA)のスパイに勧誘しようとしたとして、米大使館のライアン・フォグル3等書記官を拘束し、国外追放処分にしたと発表した。
米ロ両国は、先月のボストン・マラソン連続爆破事件を受けて安全保障面での連携を強化し、シリア問題をめぐっても共同で国際和平会議の実現を目指すなどしていたが、こうした関係改善の動きに水を差す形となった。
ロシア連邦保安庁(FSB)によると、フォグル書記官は変装道具や多額の現金、また米国側の協力者になれば年間で100万ドル(約1億円)の謝礼を支払うなどと記したロシア情報機関員向けの手紙も所持していたという。
地元テレビは、ブロンドのかつらをかぶったフォグル書記官とされる人物が取り押さえられ、地面にうつ伏せになっている映像を放映した。
一方、米国務省のベントレル副報道官代理は、今回の事件が両国の関係やシリアの和平会議に大きな影響を与えないだろうとの見方を示した。

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