米住宅市場の回復、経済成長の加速を支援=サマーズ氏

米住宅市場の回復、経済成長の加速を支援=サマーズ氏
6月19日、ハーバード大学のローレンス・サマーズ教授は、エルサレムで開かれた会議で、住宅市場の回復と消費者が保有する資産の力強い伸びが、今年後半に米経済成長の加速を支援するとの見方を示した。香港で1月撮影(2013年 ロイター/Bobby Yip)
[エルサレム 19日 ロイター] - ハーバード大学のローレンス・サマーズ教授は19日、エルサレムで開かれた会議で、住宅市場の回復と消費者が保有する資産の力強い伸びが、今年後半に米経済成長の加速を支援するとの見方を示した。
クリントン政権で財務長官、オバマ政権で最初の国家経済会議(NEC)委員長を務めたサマーズ氏は、次期連邦準備理事会(FRB)議長候補の1人と考えられている。
サマーズ氏は「確実と言い切れるものは何もない上、巨大なリスクが存在し、いくつかの重大な問題もあるが、米経済は回復している。外国からの大きな衝撃がなければ、米経済は年末までに3%成長となり、その後は成長が加速するだろう。住宅市場が力強く好転しているためだ」と述べた。
同氏は、だぶついていた住宅市場の供給が不足に転じたことも要因となり、住宅価格はこの1年で10%上昇したと説明。住宅価格と資産価格の上昇に伴い、消費者が保有する資産は記録的な伸びを示していると語った。
米国の財政政策については、景気支援の支出ペースが鈍化する一方で税収が増えたため、状況は改善していると評価した。同時に、ここ数年は減少傾向にあった公的部門の雇用は増加に転じる公算が大きいと予想した。
サマーズ氏は、今週の講演がFRB議長職を目指した働き掛けなのかとの質問に「絶対に違う」と断言。ただFRB議長職に興味があるかどうかについてはコメントしなかった。

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