中国国家統計局、地方政府の組織的な経済指標ねつ造を指摘

中国国家統計局、地方政府の組織的な経済指標ねつ造を指摘
12月16日、中国国家統計局は、四川省塩亭県の統計当局が組織的に鉱工業生産の数値をねつ造していたことが調査の結果判明したと発表した。写真は人民元紙幣。北京で11月撮影(2013年 ロイター/Jason Lee)
[北京 16日 ロイター] -中国の経済指標の信憑性に対する懸念が出るなか、中国国家統計局は16日、四川省塩亭県の統計当局が組織的に鉱工業生産の数値をねつ造していたことが調査の結果判明したと発表した。
統計局は声明で「データ収集の監督において責任の放棄があった。担当者には統計に関する法律の知識がなく、塩亭県の統計当局者は監査を拒否し、証拠を隠滅した」とした。ねつ造や証拠隠滅に関わった担当者には、口頭と書面で警告したとしている。
中国の11月の貿易統計では輸出が急伸。一部では水増しの疑惑を指摘する声も出ている。
統計局によると、塩亭県の2012年の鉱工業生産は34億元(5億6000万ドル)と報告されたが、実際は6億元だった。また、2013年1─7月の鉱工業生産は23億元水増しされていた。
国営メディアによると、統計局は今年これまでに広東省の市町村でも鉱工業生産の水増しを指摘。雲南省でも不正確な報告があったとしている。
中国では、地方政府の当局者が政府目標を上回る統計を中央に報告することで自己の昇進につなげようとすることもあり、統計局は9月、経済指標のねつ造は容認しないとの姿勢を打ち出し、地方政府によるデータ操作が困難になるよう報告方式を変更するなどの措置をとっている。

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