中国のGDP成長率見通しを下方修正=OECD経済見通し

中国のGDP成長率見通しを下方修正=OECD経済見通し
5月29日、OECDは同日公表した世界経済見通しの中で、2013年の中国のGDP成長率見通しを従来の8.5%から7.8%に下方修正。写真は北京の夜景。3月撮影(2013年 ロイター/Jason Lee)
[ブリュッセル 29日 ロイター] - 経済協力開発機構(OECD)は29日に公表した世界経済見通しの中で、2013年の中国の国内総生産(GDP)成長率見通しを従来の8.5%から7.8%に下方修正した。
これは昨年の実績水準と同じ。世界全体の景気が不安定な中で、内需の後退を理由に挙げている。
2014年の中国の成長率見通しは8.4%。3月時点の予測ではGDPが今年に8.5%、2014年に8.9%拡大するとしており、国際的な主要機関としては最も楽観的な見通しとなっていた。
OECDは2014年に世界の貿易量が増加して経済を押し上げる可能性があると指摘。これまでと比べて輸出で占めるシェアが限定的となっており、経常黒字はまた縮小するかもしれないとした。
中国の経常黒字は2014年にGDP比で1.4%に低下すると予測。2013年の見通しは2.3%となっている。
OECDは信用の力強い伸びや財政政策の下支えにより、2013年半ばまでに中国の景気拡大ペースが増すとの見方を示した。拡張的な財政政策が維持される可能性がある中で、低いインフレ率により中国人民銀行の緩和余地が残るとしている。
中国の消費者物価指数(CPI)は今年の2%上昇から、2014年に2.4%上昇と、わずかに伸びが加速する見通し。
また、不動産市場や、代替的な融資の拡大に起因するリスクに直面していると付け加えた。
国際通貨基金(IMF)は29日これに先立ち、世界景気や輸出の弱さから、中国の今年の成長率見通しを従来の8%から7.75%に引き下げていた。

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