デフレ脱却してない、出口戦略は時期尚早=金融政策で甘利担当相

デフレ脱却してない、出口戦略語るのは時期尚早=経済再生相
7月25日、甘利明経済再生相は金融政策について、今はデフレを脱却しておらず、出口戦略を語るのは時期尚早との認識を示した。11日撮影(2014年 ロイター/Toru Hanai)
[東京 25日 ロイター] - 甘利明経済再生相は25日の閣議後会見で、金融政策について、今はデフレを脱却しておらず、「出口戦略を語るのは時期尚早」との認識を示した。また、デフレ脱却に向け、金融緩和から巡航速度への着地は、日銀が責任を持って考えると指摘した。
甘利経済再生相は「出口戦略に関しては日銀が責任をもってやられることだ。いまはまだデフレ脱却宣言していないし、まだ(デフレから)出きっていない。次の対応は時期尚早かと思う」と語った。また「デフレ脱却への金融緩和から巡航速度への着地については責任を持って日銀が考えていく。政府もそれを信頼しているということだ」と述べた。
甘利経済再生相がこの日の閣議に報告した経済財政白書では、日銀の金融政策に関して「出口」の際には慎重なコミュニケーション戦略が求められると指摘していた。
また、甘利経済再生相はこの日行われた日本経済再生本部で安倍晋三首相から成長戦略の深化について検討準備の指示があったことに関して「これから具体的なテーマについて、深堀りするもの、あるいは新たに加えていくものなど精査していきたい」との考えを示した。具体的には「たとえば女性の就業率を上げて経済活動に参加していくことをどう設計していくか、働き方の改革についても設計が必要だ」などと語った。
さらに日本の稼ぐ力を高めるため、国として法人税などの環境を整備するが、次は企業が努力し、収益体質を変えてほしいとの見方を示した。
ウクライナ情勢に関する日本の対応に関しては「米国やEU諸国としっかり協議しながら対応をとっていくことが必要だ」と語った。

石田仁志 編集:吉瀬邦彦

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