「女装は犯罪でない」、南米ガイアナの最高裁が判決

[ジョージタウン 9日 ロイター] - 南米ガイアナの最高裁判所は、男性による女装は犯罪ではないとの判決を下した。ただ、同国のトランスジェンダーたちは、法的に勝利しても、自分たちが逮捕されなくなるとは限らないと懸念している。
同国では、警察が男性による女装の取り締まりを2009年に強化したのを受け、トランスジェンダー男性の団体が翌年に関連法律の無効化を求めて裁判を起こしていた。
同性愛やトランスジェンダーはガイアナでは数十年来違法とされていたが、女装の取り締まりについては、国際人権団体からも批判の声が上がっていた。
最高裁は6日、「不適切な目的」でない限り、男性も女性の服を着ることができるとの判断を示した。ただ、不適切な目的が具体的に何を指すかは示しておらず、どう解釈されるかには懸念も持ち上がっている。
首都ジョージタウンの性産業従事者クインシー・マキューワンさんは「自分の性的アイデンティティーを明らかにすれば、女装しても犯罪ではないことは比較的明らかになった」とした上で、「ただ、何が不適切な目的に当たるのか。トランスジェンダー社会は非常に懸念している」と語った。

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