「ホームレスは外出控えよ」、厳寒のフランスで大臣が失言

「ホームレスは外出控えよ」、厳寒のフランスで大臣が失言
2月8日、フランスのノラ・ベラ厚生担当相がホームレスに「屋内にとどまるよう」アドバイスし、嘲笑の対象となっている。1月撮影(2012年 ロイター/Benoit Tessier)
[パリ 8日 ロイター] 欧州の広範囲で厳しい寒波が広がる中、フランスの厚生担当相がホームレスに「屋内にとどまるよう」アドバイスし、嘲笑の対象となっている。
フランスでも例年にない寒さが続いているのを受け、ノラ・ベラ労働・雇用・厚生大臣付特命担当大臣は自身のブログを通じ、幼児や高齢者、病人やホームレスは体調を崩しやすいため「外出を避けるよう」呼び掛けた。
これを受け、ツイッターなどでは、家を持たないホームレスに家から出ないよう大臣が提案しているとの皮肉や批判が殺到。対応に追われたベラ氏はブログを更新し、ホームレスに言及した部分は削除したと7日になって明らかにした。
欧州では寒波による死者が数百人規模に拡大しており、大半の犠牲者がホームレスだという。フランスの一部地域でも気温がマイナス20度以下になるなど、厳しい寒さが続いている。

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