北米初の英入植地で食人行為、少女の骨から分析=米研究

北米初の英入植地で食人行為、少女の骨から分析=米研究
5月1日、米スミソニアン学術協会の研究チームは、英国が北米大陸に初めて建設した永続的入植地のバージニア州ジェームズタウンで、食人行為を示す証拠が見つかったと発表した。写真は切り傷が残る頭蓋骨。スミソニアン学術協会提供(2013年 ロイター)
[ワシントン 1日 ロイター] 米スミソニアン学術協会の研究チームは1日、英国が北米大陸に初めて建設した永続的入植地のバージニア州ジェームズタウンで、食人行為を示す証拠が見つかったと発表した。発掘された14歳前後の少女の骨の分析で明らかになったという。
学者らはこれまでも、干ばつなどによる食糧不足からジェームズタウンで食人行為があったと推測していた。文書でも示唆されていたが、証拠は見つかっていなかった。
研究チームによると、最近行われたジェームズタウンでの発掘作業で、犬、猫、馬のほか、少女の骨などが発見された。研究チームのダグラス・オウスリー氏によると、歯の状態から少女は14歳前後で、植民者は1609年の厳しい冬の飢饉(ききん)を生き延びるために、少女が何らかの理由で死亡した後に食用にしたとみられる。少女が殺害された証拠はないという。
オウスリー氏は、少女の頭部は切断され、頭蓋骨が開かれた跡が確認されたと述べた。頭部のほか、脚部も食べられたとみられる。経験のない人物が切断を行ったと考えられることから、必要に迫られて食人をしたとの見方を示した。

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