中国政府、米アップルにセキュリティー保護を要請

中国政府、米アップルにセキュリティー保護を要請
 5月17日、中国の苗墟・工業情報化相は、米アップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)と北京で会見し、中国の利用者のセキュリティー保護を要請した。2015年1月撮影(2016年 ロイター/Chance Chan/File Photo)
[北京 19日 ロイター] - 中国の苗墟・工業情報化相は17日、米アップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)と北京で会見し、中国の利用者のセキュリティー保護を要請した。
工業情報化省(MIIT)が19日にウェブサイトで公開した文書によると、苗氏は「アップルには中国事業を拡大し、研究開発とサプライチェーンの連携を強化し、中国のユーザーに対し便利で安全な体験を提供するよう希望する」と述べた。
クックCEOの発言については触れていない。
アップルは12日、配車サービスを手掛ける中国の「滴滴出行」に10億ドルを出資したと発表している。技術系ブログ「Stratechery.com」のアナリストであるベン・トンプソン氏は「中国政府はこれまで、海外ハイテク企業が中国で事業展開するには国内への大規模投資などの条件が伴うという、明確な先例を設けてきた。多数の顧客を引き付けるアップルはその条件を概して逃れてきたが、政府はその特例を終わらせようとしているようだ」との見方を示した。
インテルやクアルコム、シスコシステムズなどの米ハイテク企業はすでに、中国への投資を進めている。

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