英のEU離脱後は「特別待遇」交渉困難に、残留すべき=独財務相

英のEU離脱後は「特別待遇」交渉困難に、残留すべき=独財務相
 3月3日、ショイブレ独財務相は、英国がEUを離脱した場合、欧州は安定性が薄れるとともに競争力が低下する恐れがあるとし、英国に残留を求めた。写真はショイブレ財務相。上海で2月撮影(2016年 ロイター/Aly Song)
[ロンドン 3日 ロイター] - ショイブレ独財務相は3日、英国が欧州連合(EU)を離脱した場合、欧州は安定性が薄れるとともに競争力が低下する恐れがあるとし、英国に残留を求めた。
また、英国がEU離脱後に、EUとの貿易上の「特別待遇」について交渉することは極めて難しく、不可能にさえなる可能性を指摘した。
同相はロンドンでの会合で「もし英国が加盟国としてEUに関与しないのであれば、欧州大陸は多少ながら安定性が薄れ、変動が増すリスクを英国は負うことになると思う。それは英国にとって国益にかなわない」と述べた。
英国ではEU離脱の是非を問う国民投票が6月23日に予定されているが、各種世論調査によると、離脱派と残留派が拮抗(きっこう)している。
ショイブレ財務相は、決定は英国民が下すとした上で、英国のEU離脱は中期的に世界経済も弱体化させるほか、長く煩雑な手続きが必要になると指摘。「(EUを離脱する場合)英国はEUが他の60カ国と結んだ貿易協定をすべてやり直すことになる」と述べた。

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