ベラルーシで「社会的寄生虫税」撤回求め抗議、大統領辞任要求も

ベラルーシで「社会的寄生虫税」撤回求め抗議、大統領辞任要求も
 3月12日、ベラルーシで、労働時間の少ない人に課税する「社会的パラサイト(寄生虫)税」に対し、抗議が広がっている。この税制は2015年に導入されたもので、労働日数が年間180日以下の人に250ドル(約2.9万円)が課税される。写真はバブルイスクで12日撮影(2017年 ロイター/Vasily Fedosenko)
[バブルイスク(ベラルーシ) 12日 ロイター] - ベラルーシで、労働時間の少ない人に課税する「社会的パラサイト(寄生虫)税」に対し、抗議が広がっている。この税制は2015年に導入されたもので、労働日数が年間180日以下の人に250ドル(約2.9万円)が課税される。
正式な失業者登録をしている人は対象外だが、月10ドル分の社会奉仕が義務付けられている。
最新の抗議運動は地方都市を中心に拡大。12日にはバブルイスクで少なくとも600人、ボルシャで1000人、ブレストとロガチョフで数百人がデモに参加した。ベラルーシでこの規模の抗議運動が起きるのは稀。首都ミンスクでは先月、過去6年で最大規模となる2000人前後が抗議運動に参加している。
デモ参加者の多くは中高年世代で、仕事がないことに不満をもっている。
ベラルーシは旧ソ連諸国の1つで、1994年から「欧州最後の独裁者」を自称するルカシェンコ大統領が統治している。大統領は第一波の抗議を受けて9日、この税制を修正するため実施を一時中止すると表明したが、12日にバブルイスクとボルシャで行われた抗議では、参加者が大統領の辞任を要求するなど収束には至っていない。

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