豪フリーランサー、今年中に豪州でIPOへ

[シドニー 18日 ロイター] - オーストラリアの仕事情報ポータルFreelancer.com(フリーランサー)は、今年中に同国で新規株式公開(IPO)を計画している。同社に対しては買収を打診した企業が数社あったが、合意には至らなかった。リクルート・ホールディングスも4億ドルで買収を打診したとみられていた。
マット・バリー最高経営責任者(CEO)は「この業界に参入して間もないため、この時期に事業を売却するのは早すぎると考えている」と述べる一方で、ベンチャーキャピタリストからの条件概要書や、プライベートエクイティ(PE)や銀行からの接触、すべての事業買収のオファーなどを検討したことを明らかにした。
フリーランサーは、活発になっている地元オーストラリアのIPO市場で資金を調達することで、米ナスダックではなくオーストラリアの成長著しいテクノロジーセクターの後押しとなるとみられる。
同社株の50%を保有するバリーCEOはロイターに対し「オーストラリアの株式市場はすばらしい市場だ。テクノロジー企業は米国市場よりプレミアムが乗った水準で取引されている」と述べた。目論見書を提出するまでのブラックアウト期間であるため、CEOはIPOのバリュエーションについてはコメントを避けた。上場に関しては、シドニーのKTMキャピタルを引受証券会社に指名した。
フリーランサーはウェブサイトを通じてデータ入力やデザイン、会計などの請負業務について世界中のフリーランサー(個人事業主)と企業のマッチングを行っている。現時点で約900万人のユーザーがおり、約500万件の業務が登録されている。

私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab