ギリシャの動物園が危機に直面、エサの輸入ストップの恐れ

ギリシャの動物園が危機に直面、エサの輸入ストップの恐れ
 7月17日、ギリシャのアテネで唯一の動物園、アッティカ・パークの動物たちがエサ不足の危機に瀕している。写真は同園を設立したジャンジャック・ルシュー氏と動物たち。16日撮影(2015年 ロイター/Yiannis Kourtoglou)
[アテネ 17日 ロイター] - ギリシャに資本規制が導入されて3週間──。アテネで唯一の動物園、アッティカ・パークの動物たちがエサ不足の危機に瀕している。園内で飼育する345種2200匹の動物たちに与える飼料の輸入がストップする恐れがある。
同園はオランダから冷凍魚、ドイツからエサ用昆虫ゴミムシダマシ、フランスから栄養補助食品などを輸入する。ギリシャ危機を受けて取引業者が前払いを要求するようになった。ギリシャでは海外送金の規制が続いており、前払いの要求に応じることは難しい。
アテネに45年以上暮らすフランス人で同園を設立したジャンジャック・ルシュー氏(71)は「当園の動物たちの多くは特別なエサが必要だ。特別な栄養を配合しており、輸入でしか手に入らない」とロイターに語った。
ルシュー氏は国内で代用となるエサを探すなどしているが、「冷凍飼料は2週間ほどで底をつきそうだ。これは動物たちが生きるか死ぬかの問題だ」と嘆いた。

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