12月13日、日中関係にとって重要な一日が、静かに過ぎていった――。 この日は、1937年に始まった日中戦争の「南京大虐殺」(南京事件)によって30万人以上の無辜(むこ)の南京市民らが虐殺されたと中国側が主張している日から数えて、87年目にあたった。 私はこの日に中国に滞在していたことが、過去に10回くらいあるが、今年ほど「緊張」に包まれた日はなかった。北京の日本大使館は、中国在住の約10万人の邦人に対して「特別注意警報」を発した。 これほど日本政府を挙げて中国で警戒するのは、極めて異例である。この日、中国大陸に計11カ所ある日本人学校は、休校かオンライン授業となった。何せ、日中戦争のきっかけ
「南京大虐殺の日」に中国の在留邦人が緊迫、日本大使館も「外で大声で日本語を話すのは控えるように」と特別警報
東アジア「深層取材ノート」(第261回)
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