いよいよ新年を迎えた。2011年がLinuxとオープンソースにとって最高の年とは言えないものだったことは認めざるを得ないにせよ、最悪というわけでもなかった。しかし、2011年に起こったことは、今後に向けてのよい基盤を作った。そしてわたしは、2012年はわれわれお気に入りのソフトウェアとプラットフォームにとって、ずっとよい年になると考えている。
2012年はようやくLinuxデスクトップの年になる、とまでは言うまい。その旗印は過去10年間ずっと掲げられてきた(そして残念な結果に終わった)。よいニュースは、デスクトップの世界がマルチタッチのフォームファクターが大きな役割を果たし始めるにつれ、大きな変化を迎えようとしているということだ。詳しくは後で述べよう。では、来る1年間にはどんなことが起こりえるだろうか?わたしの予想を記しておこう。
Ubuntu Unityがようやくある程度評価を得る
わたしは公にUnityが気に入らないことを表明した。わたしは変化が嫌いなわけではない。実際、わたしは変化を大いに歓迎している。ところが、UbuntuがUnityで起こした変化は、前向きのものではなかった(少なくとも、GNOME 3がもたらしたような変化ではなかった)。しかし、2012年にはこのデスクトップも大きく向上するはずだ。その理由は簡単で、タブレット端末のためだ。わたしは、Canonicalは作戦を隠し持っているはずだと考えており、今年はようやくUbuntuとUnityを載せたLinuxタブレットを市場で目にすることができると思っている。これが起これば、ようやく「なぜ」Unityなのかを理解することができるはずだ。
Canonicalがこの変更を行ったのは、Ubuntuをすべてのデバイスでサポートできるようにするためであり、当然それにはタブレット端末も含まれているはずだ。少しでも知性のあるユーザーであれば、Ubuntu 11.04(2011年)がリリースされた時、タブレットハードウェアが流行し始めていたのを見て取っていたはずだ。Mark Shuttleworth氏も、Unityで行くという判断をした際に、技術の未来に無関心だったはずがない。その計画にはタブレットが必ず含まれているはずだ。
たしかに、Shuttleworth氏が述べた計画では、UbuntuおよびUnityを2年間でタブレットに対応させるということだった。わたしの考えでは、2012年にサプライズが起こり、最初のLinuxタブレットが登場するだろう。
Linux Mintの台頭
Linux Mintは、Linuxのデスクトップディストリビューションの頂点に向けて台頭を続けるだろう。実際、完全にLinuxのデスクトップディストリビューションの頂点に立ってしまい、それ以上の台頭ができなくなる(これはDistrowatchだけの話ではない)。2012年には、Linux Mintがユーザー、メディア、企業、そして実直なLinuxデスクトップを探している、あらゆる人の心をつかむことになるだろう。GNOME 3への独自の機能追加と確実な基盤を持つLinux Mintは、他のディストリビューションがやろうとして失敗してきたことを、すでにやっている。