社会のデジタル化が進行し、企業・団体でDXが推進されるにつれて、情報セキュリティに対する要求もより高まっている。企業活動では在宅勤務できることが当たり前になり、社外からでも安心して、情報漏えい等の心配なく業務する環境の整備が必要となった。また、自治体や教育、金融、医療業界など、機微な情報を多く扱う組織においては、脅威の潜むインターネットと基幹ネットワークを分ける、いわゆるインターネット分離(ネットワーク分離)の構成がもはや一般的な環境となっている。
「こうした環境の整備が進み、運用していく中で、多くの課題が明らかになってきました。物理的な機器の追加や、VDIなどの画面転送を利用したソリューションを導入したことで、コストや運用の面に負担を感じているユーザーは多いと考えています」
そう語るのは、ソリトンシステムズ ITセキュリティ事業部 プロダクトマーケティング部の小川あさぎ氏だ。
「そこで、物理機器の追加や画面転送ソリューションに次ぐ第3の選択肢として、新たなクライアント仮想化のアプローチに注目が集まっています」(小川氏)
手元の端末の内部に安全な仮想領域を生成し、その中でアプリケーションを動作させ必要な業務を完結させる『端末内仮想化ソリューション』だ。
この記事では、こうした新しいアプローチのセキュア業務ツールとして「Soliton SecureBrowser」および「WrappingBox」を紹介する。使いやすいセキュリティソリューションの提供で定評があるソリトンシステムズのエキスパートが、その技術的な特長とメリットを解説するとともに、具体的なユースケースを紹介してくれた。
VDIなどの画面転送方式の利点を認めつつ、導入・運用コストが高く付くのは仕方ないと諦めていた組織にとって、役立つ情報となるだろう。