「Microsoft Copilot」は「ChatGPT」の優れた競合製品であると証明されている。ChatGPTが進化するにつれてCopilotも発展してきたが、最近は遅れをとっている。しかし、今回のアップデートは競争力を取り戻すのに十分かもしれない。
Microsoftは米国時間12月5日、ユーザーがオンライン上でしていることの文脈を把握し、音声でリアルタイムに手助けする機能「Copilot Vision」の提供を開始した。「Copilot Labs」を通して、「Copilot Pro」の加入者向けにプレビュー版として提供される。
ユーザーがCopilot Visionを有効にすると、同機能はユーザーと一緒に読み上げ、ブラウジング中に起きた問題について話し合い、ウェブサイトを分析し、その内容に基づいて洞察を提供する。同機能は基本的に、サイト閲覧のあらゆるニーズに対応するアシスタントで、必要な時にいつでも利用できる。
10月に米国ニューヨークで開催された「Microsoft Copilot and Windows Event」で同機能のデモを体験する機会があり、Copilot Visionの支援価値を示す利用例を目の当たりにした。
デモでは、ユーザーが「Pinterest」から服装のインスピレーションを得ることについて、Copilot Visionに手助けを求めた。Copilot Visionは、ページ上の全ての選択肢から服装を提案し、ユーザーが「自分はその服を着こなせるとは思わない」と言った時には、励ましの言葉をかけた。このやり取りは口頭で行われ、自然な印象だった。
そのほかの使用例には、ユーザーが探しているものと一致するウェブページ上の商品を示してホリデーショッピングを助けたり、旅行に出かける前に知っておくべき情報を強調表示して美術館での1日の計画を支援したりすることがある。
この新しい体験は「Microsoft Edge」に搭載され、ブラウザーの下部に表示される。Copilot Visionはまず、Copilot Labsを通して米国のCopilot Pro加入者の一部に提供され、当初は限られたウェブサイトのみで機能する。Microsoftは、フィードバックを収集しながらアクセスを拡大すると説明する。
プライバシーを懸念するユーザーを考慮し、同機能では完全にオプトイン方式を採用しており、Copilotに閲覧履歴を見せるかどうかをユーザー側で管理できるとMicrosoftは述べる。同社のブログ記事によると、同意したユーザーに対しても、発言内容など対話中にCopilotに共有されたデータは全て削除されるという。
Copilot Proの月額利用料は20ドル。このプランでは、最新モデルへの優先アクセス、「Copilot Voice」への追加アクセス、「Word」「Excel」「PowerPoint」「OneNote」「Outlook」など、Copilotが搭載された「Microsoft 365」における特定のアプリケーションなどの特典も含む。
提供:Sabrina Ortiz/ZDNET
この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。