前回は企業がTwitterマーケティングを実施するにあたっての方法や効果測定の分類について簡単にまとめた。今回は、実際の効果測定の分類で挙げた「流入分析」「ブランディング」「公式アカウントの魅力」のうち、流入分析にフォーカスしたい。
※基本的に計測したサイトに何らかのウェブ解析ツールが導入されている前提でのお話になることをあらかじめご了承いただきたい。Twitter上でやりとりされるコメントの中にはURLも含まれていることが多い。ここからの流入を計ることは、サイト運営者がTwitterマーケティングの効果測定を実現する上で非常に重要なファクターの1つになるであろう。
自社で公式アカウントを運用している場合は、その投稿(Tweet)の中に自社サイトへのURLを自由に含めることができる。一方でTwitterユーザーも自身が面白いと思った記事のURLを投稿する。
TwitterからのURL計測は、前者の「コントロールできるURL」と、後者の「コントロールしにくいURL」から成ることを認識する必要がある。
Twitterは一度に140字までしか投稿できないため、長いURLの場合は短く変換する必要がある。bit.lyなどのURL短縮サービスを利用するのが一般的だ。自分でURL短縮サービスを使わなくても、文字数制限に引っかかりそうな場合はTwitter側で自動的にURLを短縮してくれる。
短縮されたURLはぱっと見てどこへリンクさるのかがわからない。またTwitterが提供している検索機能でも元々のURLでは検索するのが難しくなってしまっている。
それでもbit.lyは、変換したURLがどれだけクリックされているかをリアルタイムで計測する機能も備えているので、ぜひ利用をおすすめしたい(ただし、クローラなどのアクセスも計測結果に含まれてしまうようなので、メインの集計には使わず、あくまで参考程度にしてほしい)。
もう1つ、Twitterの計測をややこしくしているのはTwitterクライアントの存在だろう。通常、外部サイトから運営サイトへの流入を計測する場合は、リファラと呼ばれる情報を集計したものを利用する。これを利用することで、twitter.comからの流入を計測できるようになる。
このリファラ情報とは、ブラウザがサーバへ送っている値を指す。AというサイトからBというサイトにリンクをしている場合には、「Aのサイトのリンクから来た」という情報がBサイトのサーバに送られている。
ただし、このリファラ情報はブラウザが前のページの情報を送っているため、ブラウザ自体に前のページの情報がないと送信されない。ウェブ解析上ではブックマークやURL直接入力といったものがこれにあたる。
豊富にそろっているTwitterクライアントから、投稿されているURLをクリックした場合は、このリファラ情報がないためにどこからの流入かを取得することができない。
ある調査では、ブラウザからTwitterを利用している人は65%という結果も出ている。つまり、twitter.comからの流入件数だけでは、到底Twitterのすべてを計測できているとはいえないのだ。
ほとんどのウェブ解析ツールでは、URLにパラメータをつけておくことで、特定の流入件数を計測できるようになっている。自社で導入しているウェブ解析ツールを利用することで、流入の計測だけにとどまらず、コンバージョンにまで結びつけて計測できるようになる。
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