ストレスや極度の疲労、健康上の問題、能率の低下、無気力--仕事を続けていくなかでマイナスとなる行動を積み重ねた挙げ句に燃え尽きてしまった時、これらすべてがあなたの身に降りかかってくる。
自らの過去を振り返ってみてほしい。仕事や生活のなかで基本的な行動指針に沿わないことをした覚えが一切ないと言い切れる人など1人もいないはずだ。はっきり言って筆者自身、燃え尽き症候群の原因となるような重大な過ちを何度もしでかしてきた。最近、自らのキャリアを少し違った観点から振り返ってみる機会があり、それにより何が間違いであるのかを理解できるようになった。幸いなことに、こういった過ちから学ぶことで、今後仕事を続けていくうえで必要となる満足感や健康、能率(これらは優先度の高い順である)を損なわずにいられるようになるはずだ。以下では、能率の低下や不健康なライフスタイルにつながりかねない行動を10個紹介する。
「すべての人を常に満足させることなど不可能」という格言がある。すべての人を常に満足させようと努力しても、無理な約束をしたり、締め切りを守れなくなったり、全員を失望させた挙げ句、失敗することになるだろう。そうではなく、既存の組織環境を踏み越えることなく「特定時点における特定の人々を満足させる」という観点に立つべきである。あなたにとっても、あなたの会社にとっても、その方が望ましいはずだ。
米国の労働者は他国の労働者に比べると休暇をあまり取っておらず、有効活用もしていない。おかしな話であるが、休暇は個人の一存で取得できなくなっているのである。しかし、オフィスを離れて時間を過ごすことは、心身をリフレッシュし、気力を回復させるうえで絶対に欠かせないものだ。日常の煩わしさから逃れられない労働者には「命の洗濯」をする機会が訪れないため、家族や友人との関係にもマイナスの影響を及ぼすことになる。
休暇中でも上司から連絡が入ってくるという場合、携帯電話の電源を切り、電子メールもチェックしないようにするのがよいだろう。当然ながら上司に対しては、休みであるため連絡が取れないということを理解しておいてもらう必要がある。つまり、休暇中にはどういった状況になるのかを、休暇の前に認識しておいてもらうわけだ。仕事から一定期間離れるということが許されず、年中無休の24時間体制で連絡を取れるようにしておくべきだと言われるのであれば、新たな仕事を探した方がよいだろう。
筆者はIT業界に入って間もない頃、昼食を取らずに働き続ける日々を送っていた。当時は昼食を取る必要性を感じておらず、食べることよりも仕事を片付けることの方が大事だったためである。しかしそのうちに、昼食時間というものは昼食を取るためだけにあるわけではないことに気付いた。1日の仕事をこなすためには誰もが食べ物を必要としており、その際のちょっとした休憩は、1日の終わりまで生産性を維持するうえで、15分の仮眠と同じくらいの効果をもたらすと言われている。また、日常的に昼食を抜いていると、職場以外で同僚と語り合う機会も失うことになる。こういった短い休憩を取らずに仕事を続けていると、ストレスがたまりやすくなる--そして最後には燃え尽き症候群に陥ってしまうわけである。
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