Microsoftは「Office 15」や「Internet Explorer 10(IE10)」「Windows Phone」を含む多くの主要製品の次期版について、一部のパートナーにロードマップを提供した。そして、その文書のいくつかの部分がウェブに流出している。
ロードマップを受け取ったパートナーの1人であるMeetrooの最高経営責任者(CEO)Maarten Visser氏は先頃、そのスクリーンショットをウェブに掲載し、そのページへのリンクをTwitterに投稿した。
Visser氏は1週間前、「興味のある人へ。わたしは、このロードマップを『Microsoft Partner Network』から入手した。そこでは、ログオンしなくてもロードマップをダウンロードできる」というメッセージをTwitterに投稿した。
Visser氏は、筆者が本稿に同氏のスクリーンショットを埋め込むのを許可してくれた。筆者はこのロードマップが本物であると断言できる。機密扱いとしてMicrosoftが一部の外部パートナーに配布した同文書には、2011年12月22日の日付が明記されている。Visser氏も述べているように、どういうわけか文書にはパスワード保護がかかっていなかった。
右の画像は、Visser氏がロードマップから作成してウェブに掲載した2つのスクリーンショットだ。
ロードマップの記号の意味についての説明は、以下のとおりだ。
筆者がこのロードマップから得た重要な情報は、次のとおりである。
ロードマップのWindowsに関する部分は、「Developer Preview」以外のことについては当然曖昧な内容である。このロードマップは2011年12月に作成されたので、2月29日にリリースされた「Consumer Preview」に関しては言及さえしていない。ロードマップには、「Windows 8の情報はほかのチャネルを通して発表される予定だ」と明記されている(換言すると、Windowsクライアントの進捗状況はWindowsクライアントによってのみ共有される)。
現在、IE10はいつでもリリースできる準備が整ったように見える。しかし、IE10の一般ユーザーへの公開を示す記号(オレンジ色で示される)が、正方形でなく棒状の記号であることに注意してほしい。ロードマップの説明によると、この棒状記号は「これまでのリリースのリズム」という意味だという。したがって、筆者がこのロードマップを見て確実に言えるのは、Microsoftが同社の確立されたリリースパターンに従えば、IE10は2012年の前半に登場する可能性がある、ということだ。Microsoftが「Windows 8 Release Candidate」をリリースするのと同時期に公開されるかもしれない。
Office 15に含まれる製品群の製造工程向けリリース(RTM)の日付は明記されていない(ロードマップ上でRTMの日付は円形記号によって表される)。しかし、これらの製品が2013年前半に一般ユーザーに公開される予定であることは示されている。
Windows Phoneについても、ロードマップはかなり曖昧になっている。四角い印(一般公開を示す)が2012年後半あたりに付いており「将来の投資」と書かれている。これは、Windows Phone OSの「Mango」リリースに対する「Tango」アップデートと思われる。だが、筆者としては、これはむしろ「Apollo」、つまり、Windows Phone 8 OSだと考えている。同OSについて、Microsoftは、2012年末までに公開されるとパートナー企業に対し述べている。
これら情報について考慮する必要があるのは、まず、2011年11月はさほど昔ではないにしても、日程の延期のほか、約束や優先順位の変更はあり得る。つまりこれらの計画が予定通りに進んでいない可能性があるということだ。Microsoftの一部チームは、パートナー企業に日程を提示する際、遅れているように見せないため余裕を持ったスケジュールを出す傾向がある(昔からある「控えめに約束し、それ以上を提供する」的な考え)。そのため、これら計画の一部は、幾分「余裕をもった」ものである可能性がある。
アップデート:Microsoftの広報担当者が4月12日、筆者あてにメールで声明を送付し、同じような注意を喚起してくれた。「われわれは、パートナー企業や顧客に対し、将来に関する情報を秘密保持契約の下で頻繁に提供している。この情報は、われわれの最善の予測に基づいており、最終的もしくは確実なものでは決してない」
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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