NECは2月7日、省電力、省スペースのデータセンターを短期間で構築する「エコモジュラーデータセンター構築ソリューション」の販売を開始した。
同ソリューションは、企業の空きフロアスペースを有効活用し、省エネ型サーバや空調機などを高密度に最適配置する「フロアDCモジュール」と、コンテナを活用し、同社試算で最大40%の省電力化と短納期を実現する「DCモジュール」の2つのモジュールで構成される。
フロアDCモジュールは、既存のデータセンターや企業のフロアをパーティション等で仕切り、オフィススペースと共存できる柔軟なデータセンターを構築するサービス。ラック型空調機、電源設備などをあらかじめ選定し、モジュールとして一定エリアの気流が最適になるよう高密度に配置することにより、省電力、省スペースを実現する。また、ラックあたりの電源容量の最大値を自由に設定可能にすることで、ユーザーの事業規模に応じたサーバやストレージを柔軟に構成できるとしている。
DCモジュールは、コンテナ内にデータセンターに必要なサーバ、ストレージ、およびラック、冷却設備、消火設備などを収納し、気流を最適化して配置するサービス。これにより、専用ビルなどの建設期間やコストを削減し、通常は2年間必要なデータセンター構築を約3カ月で実現するという。また、「屋外設置タイプ」と「屋内設置タイプ」の2つのタイプを用意し、企業のデータセンターに対する様々なニーズに的確に対応するとしている。
同ソリューションにより、データセンター事業者や企業のユーザーは、省電力、省スペースのデータセンターを短期間で構築できる。また、モジュール単位で拡張できる柔軟性により、初期投資を抑え、ビジネス拡大に合わせて規模を拡張可能なデータセンター構築が実現できるという。
同ソリューションを構成するサービスの最小構成での税別希望小売価格は、フロアDCモジュールが、ICTラック2台(最大14kW/ラック)、ラック型空調機2台(56kW)、ラック型分電盤、パーティション(フロア面積10平方メートル)、関連工事などを含み2000万円より。
DCモジュールの屋外設置タイプは、ICTラック6台(最大15kW/ラック)、アルミコンテナ部、基礎部分工事、コンテナ内電源、空調設備、消火設備、関連工事などを含んで5000万円より。屋内設置タイプは、ICTラック4台(最大35kW/ラック)、コンテナ本体、コンテナ内電源、空調設備、消火設備、関連工事など含んで2800万円より。なお、1ラックあたり35kWのICTラックは、4〜16本収容可能な外気冷却方式と、1ラックあたり19kWのICTラックを18本収容可能な水冷方式から選択できる。
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