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「Ubuntu 14.04 LTS」レビュー--高解像度化対応やLinuxカーネル3.13採用など

Terry Relph-Knight (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 石橋啓一郎2014年05月09日 07時30分

 Ubuntu 14.04 LTS「Trusty Tahr」のような長期サポート版(LTS)には、劇的な変化は期待されていない。そういった大きな変更は、その間のリリースで行われるべきものだ。そのかわりLTSリリースには、安定性の向上と、中間リリースで施された変更内容を洗練させることが求められる。実はMark Shuttoleworth氏は3年近く前に、Ubuntu 14.04 LTSは、すべてのハードウェアフォーマットに横断的な「コンバージェンス」を実現するリリースになると述べている。しかし今にして思えば、この目標を達成するには、これ以前のリリースでコンバージェンスに必要な要素(「Mir」および「Unity 8」)の導入に成功している必要があった。Canonicalはそのためにそれなりの労力を投じたが、開発の中心がスマートフォンおよびタブレット用のUbuntuに移ったこともあり、このコンバージェンスは2015年までは起こりそうにない。現状では、Ubuntu 14.04は依然としてX WindowサーバとUnity 7シェルで動作している。

 以下ではUbuntu 14.04 LTSの目立った変更点をまとめた。

  • アプリケーションメニューの位置が選択可能に
  • ランチャーのクリックによるアプリケーションの最小化
  • ランチャーアイコンのスケールの幅が拡大--16~64ピクセルに
  • 超高解像度ディスプレイでの表示の改善
  • ウィンドウの角に対するアンチエイリアス処理
  • 枠無しウィンドウ
  • トップメニューバーで新しい言語ステータスアイコンを採用
  • ロック画面の表示がテーマと調和したものに
  • システム設定(GNOMEコントロールセンター)をUnityコントロールセンターに変更
  • Linuxカーネルをバージョン3.13にアップデート
  • テキスト入力によるマルチタスクフィルタリング
  • ゲストセッションを開くと、「変更内容は一時的なもの」との警告が表示される
  • 「Ubuntu One」が2014年6月に終了するため、14.04ではUbuntu Oneファイルサービスのサポートを行わない
  • Ubuntuとしてはじめて、コミュニティ版(Edbuntu、Kubuntuなど)にもLTSのステータスが与えられた
  • 新しいUpstart:Ubuntuがsystemdに移行する前の、最後のUpstartに

Ubuntu 14.04 LTSのデスクトップ
提供:Terry Relph-Knight/ZDNet

新しいUIのユーザー設定

 もともと、アプリケーションメニューは各アプリケーションウィンドウのタイトルバーに表示されていたが、Ubuntu 11.10でデフォルトユーザーインターフェースとしてUnityが導入された際、場所が変更され、フォーカスされているアプリケーションのメニューが、デスクトップ上端にあるUnityのメニューバーに表示されるようになった。これまで、この新しいメニューの位置を変更してほしいという要求に対して、Canonicalはかたくなに態度を変えなかったのだが、Ubuntu 14.04でとうとう妥協し、ユーザーが選択できるようになった。今バージョンでは、「すべての設定」/「外観」ダイアログで、アプリケーションメニューを各アプリケーションウィンドウのタイトルバーに表示するように切り替えられる。これらのメニューは、マウスを上に持って行くまでは隠れている。

提供:Terry Relph-Knight/ZDNet
Ubuntu 14.04では、「すべての設定」/「外観」ダイアログの「ウィンドウのメニューを表示」の下にオプションが用意されており、アプリケーションのウィンドウタイトルバーにアプリケーションメニューを表示するかどうかを切り替えられる。
提供:Terry Relph-Knight/ZDNet

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