(編集部注:米CNETによるサムスン「GALAXY S5」のレビューを前編と後編の2回に分けて翻訳して公開します。後編は4月22日に公開しています)
サムスンの「GALAXY S5」は、見た目がよく、性能は抜群で、生活のほぼあらゆる面で使える機能を備えおり、注目に値するスマートフォンだ。しかし、選挙で再選を目指す候補者と同じで、GALAXY S5は今までの経験や知恵をベースにしたものであり、めざましい機能や大きなイノベーションを備えたものではない。
いくつかの必要不可欠とは言えないハードウェアとソフトウェア(例えば指紋スキャナや目新しい心拍計など)が追加されたことと、デザインが若干変更されたことを除けば、このデバイスはサムスンが2013年に発売したスマートフォンとほぼ同じだ。どちらかと言えば、GALAXY S5はまったく新たな新世代のデバイスというよりは「GALAXY S4プラス」と呼ぶべきもので、すべてが少しだけスムーズで高速になっている。
5.1インチディスプレイ、クアッドコア、「Android 4.4」(開発コード名「KitKat」)を備え、素晴らしい16メガピクセルのカメラを持つこのデバイスは、通信契約付きの約200ドルであっても、契約なしの約650ドルであっても飛びついて購入するだけの価値がある。しかし、手に取るに値するスマートフォンはこれだけではない。豪華なアルミニウムのボディを持つ「HTC One M8」は、より洗練されたデザインとより優れたスピーカーを持ち、ほぼ同じ価格で内蔵ストレージも大きい(GALAXY S5が16Gバイトなのに対し、32Gバイト)。では、GS5は購入すべきデバイスだろうか?もし夜寝るとき、自分は機能がもっとも充実した頑丈なスマートフォンを持っていると安心したいのであれば、答えはイエスだ。
サムスンはGALAXY S5を設計するにあたり、あまり突飛な発想を追うことはしなかった。実際、正面から見ると、GALAXY S4とS5を見分けることは難しい。GALAXY S5の、角が丸みを帯びた長方形に銀色の縁をつけたデザインは、S4を踏襲したものだが、中央のホームボタンの形はよりカプセル状になっている。
背面パネルのモチーフはS4からは変更されており、これについてはサムスンを評価したい。背面カバーは、粘つきやすいつるつるした表面から、気持ちのよいつや消しの表面を小さなディンプルが覆ったものに変わっている。グレアを抑えた反射の少ない表面が、指紋が付きにくくしている。GALAXY S5のカラーにはブラックとホワイトがあるが、サムスンはさらに魅力的なカッパーゴールドと明るいブルーも用意している。すべての市場や通信会社ですべてのカラーを販売するわけではないが、少なくともサムスンは、カラーの選択肢を広げて、より鮮やかな色を選べるような決断を下した。
ただし結局のところ、GALAXYシリーズの主力スマートフォンが、従来と同じ「プラスチック」な感触であることは変わらない。これは必ずしも悪いことではないが、このスマートフォンはHTCのぜいたくなヘアライン加工のアルミニウムボディや、ソニーの優美なスタイルの水準には及んでいない。
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