Appleは、「Systems and Methods for Identifying Unauthorized Users of an Electronic Device」(電子機器の不正ユーザーを検出するためのシステムと手法)というタイトルの特許を出願した。機器を盗難や「不正ユーザー」から自動的に保護するための一連のセキュリティ手段に関する特許である。ここでいう不正ユーザーとは明らかに、ジェイルブレイク(脱獄)に関与する人々のことである。ジェイルプレイクとは、AppleのようなOSを製造する企業の認可なく、機器上でアプリケーションを稼働できるようにする行為である。Appleは、このような行為を最も多く受けている。
2009年2月に出願、米国時間8月19日に公開されたこの特許には、機器の機能を制限するための「安全性対策」を講じることができるように、「疑わしい行為を示唆する特定の活動」を検出するための手段が記されている。同特許によると、その活動には、「ハッキング、ジェイルプレイク、アンロック、SIMカードの除去」などが含まれるという。Appleは、このような活動を検出した場合に、所有者に対して電子メールまたはテキストメッセージで警告を送信するつもりでもあるようだ。
また同特許には、不正ユーザーの検出に利用できそうな様々な手段が記されている。例えば、機器の周辺や、おそらくは機器の現在の使用者を、撮影したりジオタグを付けたりして、その情報を遠隔の機器へと送信することのできるカメラの起動について、以下のように記されている。
一部の製品では、電子機器の認可ユーザーと現在の使用者の情報を比較することにより、不正ユーザーを検出することができる。例えば、現在の使用者の写真を撮影したり、現在の使用者の声を録音したり、現在の使用者の心臓の鼓動を録音したり、あるいは、これらを組み合わせて使用することができる。写真、録音内容、鼓動を、電子機器の認可ユーザーの写真、録音内容、鼓動とそれぞれ比較して一致するかどうかを確認することができる。一致しない場合、現在の使用者を不正ユーザーとして検出することができる。
不正な使用を検出した場合、効果的な情報の消去や機器の保護に向けて「特定のアプリケーションへのアクセスの制限、個人情報へのアクセスの制限、電子機器からの個人情報の削除(中略)が可能」と同特許には記されている。
コメントを求めたが、Apple関係者らから直ちに回答を得ることはできなかった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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