台湾のスマートフォンメーカーHTCは現地時間3月20日、最高経営責任者(CEO)として長期にわたり同社を率いてきたPeter Chou氏に代わり、同社共同創設者で会長を務めるCher Wang氏が新CEOに同日付で就任すると発表した。Chou氏は、同社にとどまり、新製品の開発を支援する新たな任務につく予定だ。
今回の動きは、HTCが事業の多角化を目指すより広範な取り組みの一環として、新型スマートフォン「One M9」のほか、小型カメラ「HTC Re」、フィットネスバンド「HTC Grip」、仮想現実(VR)ヘッドセット「HTC Vive」といった、さまざまでユニークなガジェットで復活をアピールする中で発表された。HTCは、かつてスマートフォンの分野で大ヒット製品をリリースしてきたが、ここ3年間は売り上げの減少に苦しんできた。Chou氏は、HTCをコンシューマーブランドとして台頭させた立役者だが、ライバルのAppleやサムスンのマーケティング力に追いつくことはできずにいる。
CCS Insightの業界アナリストであるBen Wood氏は、2013年以降、「Peter Chou氏はCEOとしての手腕が疑問視されてきた」と述べた。「Chou氏がHTCを支える原動力となってきたことは紛れもない事実だが、このところ、同社は進むべき道を見失ってしまったようにみえる」(Wood氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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