Googleが新たな独禁法違反の疑いで欧州連合(EU)による調査を受けている。今回の対象は「Android」だ。
このことは、Googleが検索結果の表示方法に関連してEUに提訴されていた件で和解を目指す中で明らかになった。この表示方法は、同社独自のサービスが競合企業のサービスより優位になるよう操作されているとして批判を受けている。
EUの競争担当委員であるJoaquin Almunia氏は現地時間4月8日、The New York Timesに対し、欧州の関係者はAndroidの問題を検索結果に対する捜査とは切り離して調べていると語り、新たな調査についてこれ以上のコメントを控えた。
新たな申し立ては、Microsoft、Nokia、Oracleを含む企業グループFairsearch Europeによるもの。同グループは、GoogleがAndroidを「現在出荷されているスマートフォンの70%においてGoogleの主要アプリを優位に立たせるための、ごまかしの手段」として利用していると非難しているという。Fairsearch Europeの主任弁護士Thomas Vinje氏がThe New York Timesに語った。
IDCによると、スマートフォンOS市場におけるGoogleのシェアは、2012年第4四半期に出荷台数で70.1%に増加したという。これに対し、2011年第4四半期のシェアは52.9%だった。
Fairsearchは3月のブログ投稿で次のように記している。「Googleはモバイルエコシステム、すなわちアプリ開発者、端末メーカー、モバイル決済企業、ネットワーク事業者、そしてもちろん、広告主らで構成されるエコシステムを支配し、Googleを有利にするためのルール作りをしている。モバイル分野におけるGoogleの新たな独占状態には、消費者のモバイルインターネット体験を方向付ける力があり、それは必ずしも良い方向ではない」
Googleの広報担当者は、「欧州委員会とは引き続き協力していく」と述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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