多方面に展開しているアイドルマスターではキャスト陣によるライブイベントの開催は恒例となっており、近年では、アーケード版稼動開始を基点とした夏季に、周年記念としての大規模なライブイベントないしはライブツアー、冬季にはそれに近い規模でのライブイベントを開催している。
今回は冬季ライブながら、初めてのさいたまスーパーアリーナでの単独ライブかつ出演者も過去最大の規模で開催された。2日間共通して出演したのは、765プロダクションから中村繪里子さん、(天海春香役)、長谷川明子さん(星井美希役)、今井麻美さん(如月千早役)、仁後真耶子さん(高槻やよい役)、浅倉杏美さん(萩原雪歩役)、平田宏美さん(菊地真役)、下田麻美(双海亜美・真美役)、釘宮理恵さん(水瀬伊織役)、たかはし智秋さん(三浦あずさ役)、原由実さん(四条貴音役)、沼倉愛美さん(我那覇響役)さん、滝田樹里さん(音無小鳥役)。シンデレラガールズから福原綾香さん(渋谷凛役)、松嵜麗さん(諸星きらり役)、佳村はるかさん(城ヶ崎美嘉役)、大橋彩香さん(島村卯月役)、原紗友里さん(本田未央役)、青木瑠璃子さん(多田李衣菜役)、ミリオンライブ!のミリオンスターズから麻倉ももさん(箱崎星梨花役)、田所あずささん(最上静香役)、山崎はるかさん(春日未来役)、渡部優衣さん(横山奈緒役)、木戸衣吹さん(矢吹可奈役)、Machicoさん(伊吹翼役)。
さらに1日目にはミリオンスターズの伊藤美来さん(七尾百合子役)、夏川椎菜さん(望月杏奈役)、雨宮天さん(北沢志保役)、藤井ゆきよ(所恵美役)、 愛美さん(ジュリア役)。2日目にはシンデレラガールズより五十嵐裕美さん(双葉杏役)、山本希望さん(城ヶ崎莉嘉役)、高森奈津美さん(前川みく役)、黒沢ともよさん(赤城みりあ役)、三宅麻理恵さん(安部菜々役)が加わり、1日あたり29名の出演者が登場。個々のソロ曲をはじめ多様な楽曲を両日ともそれぞれ41曲に加え、曲間がないだけのフルバージョンに近い13曲のメドレーを披露。4時間半を超える大ボリュームのライブイベントに、場内を埋め尽くしたファンである“プロデューサーさん”は酔いしれた。
ライブではそれぞれの持ち味が存分に発揮されていた。シンデレラガールズが見せたのは、個性的なアイドルそれぞれの世界観と観客との一体感。たとえばニートアイドルと呼ばれる双葉杏の曲「あんずのうた」では「メーデーメーデー」、ウサミン星からやってきたアイドル安部奈々の曲「メルヘンデビュー!」では「ミミミン、ミミミン、ウーサミン!」と、さいたまスーパーアリーナの大観衆が一体となってコールする光景そのものが圧巻だ。ときには笑顔で、ときにはりりしく、感情豊かに曲を表現していたのが印象的だった。
ミリオンスターズが見せたのは全力感あふれるステージだ。ときには空気感ががらっと変わるぐらいのステージを披露し、ときには会場中誰もが気付くぐらいに感極まりながらも最後まで歌いきる姿など、大舞台に対するパフォーマンスは個々それぞれに違っていたが、まだ耳なじみの薄い曲が多いなかでも存在感をアピールした。
そういったなかでまとめ上げるように765プロのキャスト陣が、長年の経験に裏打ちされた歌声とステージを披露。特に終盤はじっくりと聴かせるソロ曲を立て続けに披露し、その歌声に聞き入っていた。
8周年記念ライブツアーでは、シンデレラガールズとミリオンスターズがそれぞれにゲストとして登場したが、ここまで本格的に参加したのは初めて。そして今回のステージでは中村さん、大橋さん、山崎さんといった赤のイメージカラーを持ち、それぞれの作品の中心的な存在の3人が、仲間と一緒に手を取り合うメッセージが込められた「アイドルマスター2」のテーマ曲「The world is all one !!」を披露したのをはじめ、それぞれのキャスト陣が入り交じった形での楽曲もメドレーを中心に披露。作品の枠を超えた夢の共演が展開されるとともに、多様な楽曲のなかでも歌い手が変わることで見せる新たな一面や可能性を提示した形だ。
2日目にはライブとしてのサプライズも用意されていた。2009年に発売されたニンテンドーDS用ソフト「アイドルマスター ディアリースターズ」の876(バンナム)プロの日高愛を演じる戸松遥さんがメドレーの合間に突如として登場。同作のテーマ曲「“HELLO!!”」を披露すると、このライブでも最大級の歓声が響き渡った。メドレー終了後では中村さん、大橋さん、山崎さんも加わってあいさつしたのだが、この4人がそろってステージに立つことそのものが、アイマスを追い続けたプロデューサーさんであればあるほど感慨深いであろうと感じられるシーンだ。
765プロ全員で劇場版アニメの主題歌「M@STER PIECE」の披露した際には、シンデレラガールズとミリオンスターズがバックダンサーとして登場し、作中のライブシーンを再現するかのように、同じダンスを披露。締めくくりにはこのライブのために作られたテーマソング「IDOL POWER RAINBOW」を出演者全員で歌い上げた。
コンテンツとしてさまざまな入口を持つアイドルマスターでも、楽曲の豊富さは随一。一方で全てを追い続けることは難しい側面もあるが、ライブイベントで知らない楽曲に触れ新たな魅力を感じ、しいては楽曲を通じてキャラクターや作品の魅力に触れられる機会があることは、別コンテンツへの訴求という意味でも大きい。今回のライブのテーマが「つながり」となっており、3作品、サプライズとなったディアリースターズを含めると4作品の世界観がつながったかのように思えるライブとなっていた。
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