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「WWDC 2016」直前、発表の予測と期待--Appleニュース一気読み

 6月7日~6月13日のAppleに関連するCNET Japanのニュースをまとめた「今週のAppleニュース一気読み」。

アップル「WWDC 2016」開幕迫る-予想される発表内容と望まれる製品改善点
アップル「WWDC 2016」開幕迫る-予想される発表内容と望まれる製品改善点

 米国西海岸夏時間の6月13日午前10時(日本時間6月14日午前2時)の基調講演を皮切りに、年次開発者イベントWWDC 2016を開催する。抽選に当たった世界中の開発者と学生のスカラーシップがサンフランシスコに集まり、Appleのエンジニアによるセッションやハンズオンに臨む予定だ。

 今回のWWDC 2016における発表は、次のようなものが予測、そして期待されている。

  • Siri:開発者がSiriを介してアプリの機能を利用できるようにするSDK公開と、Amazon EchoやGoogle Homeのような音声走査型のデバイスの登場が予測されている。
  • iOS 10:iPhone、iPad向けのOSの最新版となる見込み。Apple Music、写真、Apple Payといった主要機能のデザインと機能の改善や、さらなるセキュリティ対策、iMessageのAndroid版登場などの予測がなされている。
  • Mac OS:事前に公開されたAppleの文書内で、OS Xからの名称変更が示唆されているMac向けOS。SiriやTouch IDといったiPhoneでおなじみの機能をMacにも取り込むとみられている。
  • watchOS 3:Apple Watch向けOSとして、watchOS 3の登場が期待される。今現在、iPhone・iPhoneアプリからは完全に独立していないApple Watch向けアプリのスタンドアロン化と、将来的なApple Watchのセルラー対応などが盛り込まれるか注目。また、文字盤デザインのサードパーティーへの解放も期待される。
  • tvOS 10:Apple TV向けのOSの最新版として期待されるのは、スマートホームのハブとしての役割だ。既にSiriをサポートしており、常に音声を待ち受けるマイクを接続するだけで、Apple TVがスマートホームのアシスタントとして動作するようになるはずだ。

 これらに加えて、新型のMacBook AirあるいはMacBook Proがアナウンスされる可能性もある。

 Appleは、米国のフォーチューン500の売上高から算出するランキングにおいて、第5位から第3位へと上昇した。トップはWalmart、2位はExxonMobilだ。これらは、Steve Jobs氏がAppleに復帰して、Tim Cook氏へと引き継いでから、20年で起きた出来事だ。

 Jobs時代を振り返って現在のAppleを批判する声は絶えずあり、昨今のデザインや製品の煩雑さに対する苦言も出ている。

 特に、Apple Musicで非常に多くのタップ数を経なければ音楽にたどり着けないという経験、Apple Watchの控えめな生産性、iPhoneのラインアップ増加などは疑問視する人も多い。

 開発者会議であるため、すべてに答えが出るわけではないが、Appleが2016年という1年をどのようなものにするのか、そしてそれを取り巻くモバイル、PC業界はどのような反応を見せるのか。

 WWDC 2016は、大きな変化を見つけられる数少ないチャンスであり、注目すべきイベントだろう。

アップル、「フォーチュン500」で第3位に--第5位から上昇(6/7)
アップルとシンプルさの喪失--複雑化したと言われる理由を考える(6/9)
アップル「WWDC 2016」開幕迫る--予想される発表内容と望まれる製品改善点(6/10)
アップル「HomeKit」の課題--WWDCで期待される新たな展開(6/13)

App Storeのビジネスは、購読型へシフトしていく

 Appleは米国時間6月8日に、App Storeに関する非常に重要な変更を発表した。6月13日に開催されるWWDC 2016に先駆けた発表であり、WWDC 2016の基調講演の発表内容が非常に数多く存在していることを予測する材料とも言える。

 App Storeはこれまで、有料アプリに関して、開発者7割、Apple3割の配分が基本だった。それでも、アプリを全iPhone/iPadユーザーに配信する可能性を、代金の3割で賄えるのであれば、パッケージソフトウェア時代の経費と比較して、ディストリビューションのコストは十分魅力的だった。

 しかしモバイルアプリが基本になり、開発者はパッケージソフトとの比較に興味はないだろう。そして、新たなアプリにひらめいたアイデアをつぎ込み続けるよりも、長く使ってくれる顧客を集める方向へシフトすることが求められるようになった。

 そこで、App Storeでは、月額課金モデルをすべての開発者に公開し、価格設定もより柔軟性を高めた。加えて、1年以上定期購読しているユーザーからの収益について、これまでの開発者への収益杯分70%から85%へ引き上げることとした。

 これにより、開発者にとっては、買い切りやアプリ内課金よりも、月額課金のビジネスモデルの方が有利となる。App Storeでのビジネスモデルが、大きく変わるきっかけとして、開発者がどのような反応を見せるのか興味深い。

アップルの「App Store」、アプリサブスクリプションの収益分配率を変更へ(6/9)

その他

インド政府、「Apple Store」出店を条件付きで承認か(6/7)

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