立山黒部貫光
種類 | 株式会社 |
---|---|
略称 | TKK |
本社所在地 |
日本 〒930-8558 富山県富山市桜町一丁目1番36号 北緯36度41分58.3秒 東経137度12分56.9秒 / 北緯36.699528度 東経137.215806度座標: 北緯36度41分58.3秒 東経137度12分56.9秒 / 北緯36.699528度 東経137.215806度 |
設立 | 1964年(昭和39年)12月25日[1] |
業種 | 陸運業 |
法人番号 | 3230001001632 |
事業内容 | 運輸事業、ホテル事業、構内販売事業 ほか |
代表者 | 代表取締役社長 見角要 |
資本金 |
|
発行済株式総数 |
|
売上高 |
|
営業利益 |
|
経常利益 |
|
純利益 |
|
純資産 |
|
総資産 |
|
従業員数 |
|
決算期 | 3月31日 |
会計監査人 | 太陽有限責任監査法人[2] |
主要株主 | |
主要子会社 |
|
関係する人物 | 佐伯宗義 |
外部リンク | https://www.alpen-route.co.jp/ |
立山黒部貫光株式会社(たてやまくろべかんこう、英: TATEYAMA KUROBE KANKO CO.,LTD.)は、富山県富山市に本社を置き、立山黒部アルペンルートのうち、富山県の黒部湖駅から立山駅までのケーブルカー、ロープウェイ、およびバス(立山高原バス、称名滝探勝バスなど)を運行している事業者。TKKの公式略称がある。
概要
[編集]1964年(昭和39年)、富山県、立山開発鉄道、北陸電力、関西電力などの出資により設立された[3]。富山県や富山市が出資しているものの「第三セクター」扱いされない民間企業である。立山黒部貫光、立山貫光ターミナル、立山黒部サービスのいわゆる立山3社の窓口的な役割も果たしている。
2005年(平成17年)10月1日に立山高原バスなどを運行していた立山開発鉄道を吸収合併した[4]。
社名の「貫光」は、初代社長である佐伯宗義の命名によるもので、「貫」は時間、「光」は宇宙空間を意味するとともに、立山連峰を「貫く」という意味を持たせた造語であるが[3][5]、しばしば同音の「観光」と誤記されることがある。
歴史
[編集]立山開発鉄道
[編集]- 1952年(昭和27年)4月1日:立山開発鉄道設立[4][6]。
- 1954年(昭和29年)
- 1955年(昭和30年)7月1日:立山高原バス運行開始(当初は美女平 - 弘法間)[6]。
- 1962年(昭和37年)4月1日:小見駅 - 千寿ヶ原駅(立山駅)間の鉄道線を富山地方鉄道に譲渡。
- 1964年(昭和39年)6月20日:立山高原バスが美女平 - 室堂間の直通運行開始[6]。
- 2005年(平成17年)10月1日:立山黒部貫光に合併[4]。
立山黒部貫光
[編集]- 1964年(昭和39年)12月25日:立山黒部貫光設立[1][4][8]。
- 1969年(昭和44年)7月20日:鋼索線(黒部ケーブルカー)開業[1][4]。
- 1970年(昭和45年)7月25日:立山ロープウェイ開業[1][4]。
- 1971年(昭和46年)
- 1979年(昭和54年)10月1日:立山黒部有峰開発を合併[4]。
- 1996年(平成8年)4月23日:立山トンネルバスをトロリーバス化して無軌条電車線開業[4][11]。
- 2005年(平成17年)10月1日:立山開発鉄道を合併[4]。
- 2021年(令和3年)4月15日:ケーブルカーとバスの運賃の値上げを実施[12][13]。
- 2023年 (令和5年) 5月31日:無軌条電車線のトロリーバスを廃止し、2025年以降に電気バスを運行させることを検討していると発表[14]。
- 2024年(令和6年)12月1日:無軌条電車線廃止[15][16]。
鉄道・索道事業
[編集]立山ケーブルカーと黒部ケーブルカーは、ともに正式名称は「鋼索線」である。元々、立山ケーブルカーは立山開発鉄道が運営していたが、2005年の合併で立山黒部貫光の路線になったという経緯から、立山黒部貫光には異なる2つの「鋼索線」が共存している。
無軌条電車線(立山トンネルトロリーバス)は2024年12月1日に廃止された[15](同年11月30日に最終運行[16])。2025年4月15日以降は無軌条電車線が運行していた区間で電気バス(名称未定)を運行する予定である。
バス事業
[編集]- 立山高原バス(美女平 - 室堂)
- 称名滝線(立山駅 - 称名滝)
- 通称「称名滝探勝バス」。冬季運休。途中には桂台バス停が設置されている。かつては藤橋・悪城の壁の各バス停があったが、2021年時点では廃止されている。
- 極楽坂線(立山駅 - 極楽坂)
- 通称「立山山麓スキー場線」。冬季のスキー場営業日のみ運行する。
- 立山 - 室堂直通バス(立山駅 - 室堂)
車両
[編集]立山高原バスの車両は旧立山開発鉄道時代から伝統的に日野自動車製に統一されている。ただし、ディーゼルバス時代は純正の日野車体製ボディを採用せず長年富士重工業製ボディで導入していた。1998年以降は環境保護目的にセレガ・ハイブリッド(ボディは日野車体→ジェイ・バス製)への置き換えを実施した[3]。
カラーリングは、旧色はアイボリーの車体に濃紺のラインを入れたデザインであったが[3]、2012年のセレガ・ハイブリッドのフルモデルチェンジを機にデザインを一新[3]。白色をベースに、青色のラインが入ったデザインを採用しているが、ハイブリッドバスでは細部が異なる。
脚注
[編集]- ^ a b c d e 地鉄 1979, p. 181.
- ^ a b c d e f g h i j k l 立山黒部貫光株式会社『第59期(令和4年4月1日 - 令和5年3月31日)有価証券報告書』(レポート)2023年6月30日。
- ^ a b c d e 『バスマガジン vol.96』講談社・講談社ビーシー、2019年7月29日、48頁。ISBN 978-4-06-517358-9。
- ^ a b c d e f g h i j 曽根悟(監修) 著、朝日新聞出版分冊百科編集部 編『週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 公営鉄道・私鉄』 30号 モノレール・新交通システム・鋼索鉄道、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2011年10月16日、18頁。
- ^ 社名の由来について - 立山黒部貫光
- ^ a b c 地鉄 1979, p. 134.
- ^ 川島 2010, p. 90.
- ^ 地鉄 1979, p. 140.
- ^ 地鉄 1979, p. 142.
- ^ 「きょうから開通アルペンルート 有料道路ことしはバスだけ」『北日本新聞』朝刊1971年6月1日、14面。
- ^ 川島 2010, p. 91.
- ^ “立山黒部アルペンルート、21年4月に値上げ”. 日本経済新聞. (2020年12月24日) 2021年1月16日閲覧。
- ^ “立山黒部貫光、立山ケーブルカーと黒部ケーブルカーの値上げ申請。2021年4月15日から運賃変更計画”. トラベルWatch. (2020年12月25日) 2021年4月29日閲覧。
- ^ “立山黒部貫光、トロリーバス廃止検討 25年度以降、電気バスに”. 北日本新聞webunプラス (2023年6月1日). 2023年8月30日閲覧。
- ^ a b 『立山トンネルにおける無軌条電車(トロリーバス)事業廃止の届出及び電気バスへの変更計画について』(PDF)(プレスリリース)立山黒部貫光、2023年12月11日 。2024年12月9日閲覧。
- ^ a b 「国内唯一のトロリーバス ラストラン 立山黒部アルペンルート」『NHK NEWS WEB』日本放送協会、2024年11月30日。2024年12月9日閲覧。
参考文献
[編集]- 『写真でつづる富山地方鉄道50年の歩み』富山地方鉄道、1979年7月17日。
- 川島令三『【図説】日本の鉄道中部ライン全線・全駅・全配線 第7巻 富山・糸魚川・黒部エリア』講談社、2010年10月20日。ISBN 978-4-06-270067-2。