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愛、アムール

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
愛、アムール
Amour
監督 ミヒャエル・ハネケ
脚本 ミヒャエル・ハネケ
製作 マルガレート・メネゴス
製作総指揮 ウーヴェ・ショット
出演者 ジャン=ルイ・トランティニャン
エマニュエル・リヴァ
イザベル・ユペール
撮影 ダリウス・コンジ
編集 モニカ・ヴィッリ
ナディン・ミュズ
製作会社 Canal+
フランス3シネマ
レ・フィルム・デュ・ロサンジュ
Xフィルム・クリエイティブ・プール
ウェガ・フィルム
配給 フランスの旗 Les Films du Losange
ドイツの旗 Concorde Filmverleih
日本の旗 ロングライド
公開 フランスの旗 2012年5月20日CIFF
ドイツの旗 2012年9月20日
フランスの旗 2012年10月24日
日本の旗 2013年3月9日
上映時間 127分
製作国  オーストリア
フランスの旗 フランス
ドイツの旗 ドイツ
言語 フランス語
英語
製作費 $8,900,000[1]
興行収入 $19,785,660[2]
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愛、アムール』(あいアムール、Amour)は、ミヒャエル・ハネケ監督・脚本による2012年のドラマ映画である。ジャン=ルイ・トランティニャンエマニュエル・リヴァイザベル・ユペールらが出演している。病に倒れた妻とその夫が描かれる[3]。オーストリア、フランス、ドイツが共同で製作した。

第65回カンヌ国際映画祭で上映され[4][5]、ハネケにとっては2作連続となるパルム・ドール受賞を果たした[6]第85回アカデミー賞外国語映画賞にはオーストリア代表として出品され[7]、受賞を果たした[8]

ストーリー

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パリの瀟洒な高級アパルトマンで、静かに余生を過ごす老音楽家夫婦のジョルジュとアンヌ。昨夜まで連れ立ってコンサートに出かけていたが、翌朝、アンヌが突然、発作を起こした。病が見つかり手術を受けるアンヌ。手術は失敗し、アンヌは半身不随の車椅子生活を余儀なくされた。「病院には戻りたくない」というアンヌを、自宅で献身的に看病するジョルジュ。

一人娘のエヴァも音楽家で世界を忙しく飛び回り、家庭にも問題を抱えて手一杯だった。取り敢えず父に任せて様子を見るエヴァ。初めのうちは変わりなく知的にジョルジュに指図するアンヌ。だが、知人の葬儀の日、アンヌは「先の苦労は目に見えている」と、死ぬ覚悟を仄めかした。

認知症が急速に進んで行くアンヌ。ジョルジュも悪夢を見るなど、影響を受けて行った。娘のエヴァは入院を勧めたが、ジョルジュは訪問看護師の手も借りて、出来る限りのケアを続けた。

少し正気を取り戻したアンヌが、「楽しかった」と微笑んだ翌日、再び錯乱して叫ぶアンヌに優しく語りかけたジョルジュは、直後に枕を押し付けてアンヌを窒息死させた。その後も、花を買うなど生活を続けるジョルジュ。気がつくと、元気な頃のままのアンヌが食器を洗っていた。家事を終え、コートを着るアンヌ。ジョルジュもコートを着ると、二人はいそいそと玄関から出かけて行った。

キャスト

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製作

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フランスのレ・フィルム・デュ・ロサンジュ、ドイツのXフィルム・クリエイティブ・プール、オーストリアのウェガ・フィルムより729万ユーロで製作された[3][9]フランス3と共同製作し、イル=ド=フランス地域圏より40万4000ユーロの支援を受けた[3]。さらに資金はドイツのMedienboard Berlin-BrandenburgとフランスのNational Center of Cinematography and the moving imageより付与された[10]主要撮影は2011年2月7日から4月1日に行われた[10]

受賞とノミネート

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賞歴一覧
賞・映画祭 部門 対象 結果
カンヌ国際映画祭[6] パルム・ドール ミヒャエル・ハネケ 受賞
ダーバン国際映画祭[11] 作品賞 ミヒャエル・ハネケ 受賞
国際映画批評家連盟賞[12] 作品賞 ミヒャエル・ハネケ 受賞
セザール賞[13] 作品賞 『愛、アムール』 受賞
監督賞 ミヒャエル・ハネケ 受賞
主演男優賞 ジャン=ルイ・トランティニャン 受賞
主演女優賞 エマニュエル・リヴァ 受賞
助演女優賞 イザベル・ユペール ノミネート
脚本賞 ミヒャエル・ハネケ 受賞
美術賞 ジャン=ヴァンサン・ピュゾ ノミネート
撮影賞 ダリウス・コンジ ノミネート
編集賞 モニカ・ヴィッリ ノミネート
音響賞 Guillaume Sciama
Nadine Muse
Jean-Pierre Laforce
ノミネート
ヨーロッパ映画賞 作品賞 『愛、アムール』 受賞
監督賞 ミヒャエル・ハネケ 受賞
男優賞 ジャン=ルイ・トランティニャン 受賞
女優賞 エマニュエル・リヴァ 受賞
脚本賞 ミヒャエル・ハネケ ノミネート
リュミエール賞 作品賞 『愛、アムール』 受賞
監督賞 ミヒャエル・ハネケ ノミネート
男優賞 ジャン=ルイ・トランティニャン 受賞
女優賞 エマニュエル・リヴァ 受賞
アカデミー賞[8] 作品賞 マルガレート・メネゴス、シュテファン・アルント、ファイト・ハイドゥシュカ、ミヒャエル・カッツ ノミネート
監督賞 ミヒャエル・ハネケ ノミネート
主演女優賞 エマニュエル・リヴァ ノミネート
脚本賞 ミヒャエル・ハネケ ノミネート
外国語映画賞 『愛、アムール』 受賞
ゴールデングローブ賞 外国語映画賞 『愛、アムール』 受賞
英国アカデミー賞 監督賞 ミヒャエル・ハネケ ノミネート
主演女優賞 エマニュエル・リヴァ 受賞
オリジナル脚本賞 ミヒャエル・ハネケ ノミネート
非英語作品賞 『愛、アムール』 受賞
全米映画批評家協会賞 作品賞 『愛、アムール』 受賞
監督賞 ミヒャエル・ハネケ 受賞
主演女優賞 エマニュエル・リヴァ 受賞
ニューヨーク映画批評家協会賞 外国語映画賞 『愛、アムール』 受賞
ロサンゼルス映画批評家協会賞 作品賞 『愛、アムール』 受賞
主演女優賞 エマニュエル・リヴァ 受賞
クリティクス・チョイス・アワード 主演女優賞 エマニュエル・リヴァ ノミネート
外国語映画賞 『愛、アムール』 受賞
ボストン映画批評家協会賞 作品賞 『愛、アムール』 次点
主演女優賞 エマニュエル・リヴァ 受賞
外国語映画賞 『愛、アムール』 受賞
シカゴ映画批評家協会賞 主演女優賞 エマニュエル・リヴァ ノミネート
外国語映画賞 『愛、アムール』 受賞
ロンドン映画批評家協会賞 作品賞 『愛、アムール』 受賞
監督賞 ミヒャエル・ハネケ ノミネート
男優賞 ジャン=ルイ・トランティニャン ノミネート
女優賞 エマニュエル・リヴァ 受賞
脚本賞 ミヒャエル・ハネケ 受賞
外国語映画賞 『愛、アムール』 ノミネート
ニューヨーク映画批評家オンライン賞 主演女優賞 エマニュエル・リヴァ 受賞
外国語映画賞 『愛、アムール』 受賞
ワシントンD.C.映画批評家協会賞 主演女優賞 エマニュエル・リヴァ ノミネート
外国語映画賞 『愛、アムール』 受賞
ダラス・フォートワース映画批評家協会賞 主演女優賞 エマニュエル・リヴァ ノミネート
外国語映画賞 『愛、アムール』 受賞
サンフランシスコ映画批評家協会賞 主演女優賞 エマニュエル・リヴァ 受賞
外国語映画賞 『愛、アムール』 受賞
カンザスシティ映画批評家協会賞 外国語映画賞 『愛、アムール』 受賞
ラスベガス映画批評家協会賞 外国語映画賞 『愛、アムール』 受賞
オクラホマ映画批評家協会賞 外国語映画賞 『愛、アムール』 受賞
英国インディペンデント映画賞 外国語映画賞 『愛、アムール』 ノミネート
インディペンデント・スピリット賞 外国語映画賞 『愛、アムール』 受賞
ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞 外国語映画賞 『愛、アムール』 受賞
サテライト賞 主演女優賞 エマニュエル・リヴァ ノミネート
外国語映画賞 『愛、アムール』 ノミネート
キネマ旬報ベスト・テン 外国映画ベスト・テン第1位 『愛、アムール』 受賞
毎日映画コンクール 外国映画ベストワン賞 『愛、アムール』 受賞

参考文献

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  1. ^ Amour” (フランス語). アロシネ. 2014年2月1日閲覧。
  2. ^ Amour”. Box Office Mojo. Amazon.com. 2013年4月9日閲覧。
  3. ^ a b c Lemercier, Fabien (2010年11月22日). “Ile-de-France backs Haneke's Amour”. Cineuropa. 2011年6月3日閲覧。
  4. ^ 2012 Official Selection”. Cannes. 2012年4月19日閲覧。
  5. ^ Cannes Film Festival 2012 line-up announced”. timeout. 2012年4月19日閲覧。
  6. ^ a b Awards 2012”. Cannes. 2012年5月27日閲覧。
  7. ^ Hanke's Amour geht fuer Oesterreich ins Oscar Rennen”. Der Standart. 2012年9月4日閲覧。
  8. ^ a b Nominees for the 85th Academy Awards”. 映画芸術科学アカデミー. 2013年2月25日閲覧。
  9. ^ Love (Amour)”. filmsdulosange.fr. Les Films du Losange. 2011年5月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年6月3日閲覧。
  10. ^ a b Amour”. Screenbase. Screen International. 2011年6月3日閲覧。
  11. ^ Award-winners Announced At Durban International Film Festival 2012”. University of KwaZulu-Natal. 18 August 2012閲覧。
  12. ^ Mitchell, Robert (2012年9月5日). “Int'l crix love Haneke's 'Amour'”. Variety. 5 September 2012閲覧。
  13. ^ Palmarès des César - Académie des Arts et Techniques du Cinéma” (フランス語). フランス映画芸術・技術アカデミー. 2013年2月27日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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