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一酸化塩素

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
一酸化塩素
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識別情報
CAS登録番号 14989-30-1
PubChem 166686
ChEBI
特性
モル質量 51.4524 g/mol
熱化学
標準生成熱 ΔfHo 101.8 kJ/mol[1]
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

一酸化塩素(いっさんかえんそ、chlorine monoxide)は、化学式 ClO· で表されるラジカル。形式的には次亜塩素酸から水素が脱離した形を持つ遊離基。

常温、常圧で気体であり、非常に不安定。オゾン層破壊物質でもある。

フロンガス紫外線が当たり、フロンから遊離された塩素ラジカルオゾンと反応すると、一酸化塩素と酸素が生じる。

一酸化塩素は周囲のオゾンと反応すると、さらにオゾンが破壊され、塩素ラジカルが発生する。

塩素ラジカルは上のサイクルに戻り、連鎖反応を起こしてオゾン層をさらに破壊する。

なお同じハロゲンでも臭素は塩素より強力なオゾン破壊物質であるのに対して、フッ素はオゾン層破壊には関与しない。これは成層圏で遊離水素イオン H+ と結合し、フッ化水素 HF になるためである。

なおフロンやハロンから遊離した塩化物イオン Cl-、臭化物イオン Br- も水素イオンと結合し塩化水素臭化水素となるが、強力な紫外線で分解され再度塩化物イオン、臭化物イオンとなりオゾン破壊をする。(フッ化水素は結合が強く紫外線ではフッ化物イオン F- を遊離しないためオゾン破壊には関与しない)

脚注

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  1. ^ Egon Wiberg; Nils Wiberg; Arnold Frederick Holleman (2001). Inorganic chemistry. Academic Press. p. 462. ISBN 0123526515 

関連項目

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