PCエンジンGT
PCエンジンGT(ピーシーエンジン ジーティー)とは、1990年12月1日[注釈 1]に日本電気ホームエレクトロニクス(NECホームエレクトロニクス)より発売された携帯型ゲーム機。PCエンジンの一種である。当時のメーカー希望小売価格は44,800円[4]。「GT」は「Game and TV」の略称である[5]。
メーカー | NECホームエレクトロニクス |
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種別 | 携帯型ゲーム機 |
発売日 |
1990年12月1日 1992年 |
CPU | MOS 65C02 |
GPU | HuC62 |
対応メディア | HuCARD |
対応ストレージ | 使用不可 |
コントローラ入力 | 内蔵 |
外部接続 | 通信端子 |
売上台数 | 150万台[1] |
互換ハードウェア | PCエンジン |
次世代ハードウェア | PC-FX |
世界初となる据え置き型ゲーム機との互換性がある携帯型ゲーム機で[6]、PCエンジンスーパーグラフィックスを除くPCエンジン用の全てのHuCARDタイトルがほぼそのまま遊べる。発売当時、市場で先行していた任天堂のゲームボーイに対抗して発売した[4]。
欧米市場ではTurboExpress(ターボエクスプレス)の商品名で発売された。
ハードウェア
編集コントローラーには連射機能付き。通信端子が設けられ、対応ソフトであれば専用ケーブルでGT同士をつなぐとゲームボーイのように対戦ゲームが楽しめる[4]。本体に拡張バスが無く、CD-ROM2等のPCエンジン用各種周辺機器は接続が不可能である。
同時期のカラー液晶を搭載した携帯型ゲーム機であるゲームギアのSTN液晶と比べて高品質なTFT液晶を採用しており、表示は美麗ながら価格が倍以上と高価であった。また、ゲームギアと同じく消費電力の多いバックライトが必須だったため、市販の乾電池ではバッテリーの持ちが悪く、連続稼働時間はアルカリ乾電池6本で約3時間程度だった[4]。液晶はPCエンジンの横解像度が256-512ドットであるのに対しRGB合わせて横336ドットしかないため、白色の点は色づき原色の点はまばらにしか表示されない。このためゲームによってはRPGのパスワードが読み辛いものもある。
仕様
編集以下の仕様は、PCエンジンGT(PI-TG6)のもの。
- 外径
- 縦185mm×横108mm×厚さ46.8mm
- 重量
- 本体のみ約410g(電池含み約550g)
- 表示部
- 2.6型 アクティブマトリクス駆動方式 バックライト付きカラー液晶画面 336×221=74,256画素(RGBを別カウントした数値)
- 音声出力
- スピーカ:丸型(直径28mm)ダイナミックスピーカ
- ヘッドホン端子:直径3.5mmステレオミニジャック
- 使用電源
- 単三乾電池×6(DC9V)
- 消費電力
- 4.6W
- 使用環境
- 温度5-35度 湿度20-80%
- 保存環境
- 温度-10-55度
- 付属品
- 単三マンガン乾電池×6/ハンドストラップ/取扱説明書一式
周辺機器
編集NECホームエレクトロニクス純正
編集型番 | 名称 | 発売日 | 備考 |
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PI-AD11 | TVチューナー | 1990年12月1日 | PCエンジンGT専用のTVチューナー。発売当時のテレビコマーシャルには、大竹まことを起用し「GTならテレビも見られるしね」を謳い文句にしていた。 |
PI-AD12 | GTカーアダプタ | 車用のカーアダプタ。 | |
LC-AV1 | GTAVケーブル | TVチューナーを介しGTにAV機器を接続するケーブル。 | |
LC-RF1 | エキストラアンテナコネクタ | GTチューナーへ接続する。 | |
PAD-121 | GTACアダプタ | PCエンジンGT用のACアダプタ。 | |
PI-AN4 | コムケーブル | 1990年12月7日 | 通信ケーブル。対応ソフトはわずか6本[7]。 |
他社発売
編集以下二点は樫木総業からの発売
動作に支障があるカード
編集- ゲームタイトル
- スペースハリアー
- アウトライブ
- F-1 PILOT
- 死霊戦線
- 弁慶外伝
- ニュージーランドストーリー
- キングオブカジノ
- イメージファイト
- カトちゃんケンちゃん
- ビックリマンワールド
- 邪聖剣ネクロマンサー
- 使用不可
- スーパーグラフィックス専用カード
- システムカード
- スーパーシステムカード
- アーケードカード
- 天の声BANK
脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ “The 10 Worst-Selling Handhelds of All Time”. GamePro. p. 1 (2007年7月30日). 2011年9月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年9月7日閲覧。
- ^ PCEngine博物館 - ウェイバックマシン(1999年1月16日アーカイブ分)
- ^ “まことにGT。”. 2022年9月28日閲覧。
- ^ a b c d M.B.MOOK『懐かしゲームボーイパーフェクトガイド』 (ISBN 9784866400259)、54ページ
- ^ 『PC Engine FAN』1990年12月号
- ^ PCエンジンGT
- ^ COMケーブル
- ^ パワーパック PK-001 - 樫木総業(株) 通信販売部
- ^ PCエンジンの怪しい環境 - ウェイバックマシン(2019年3月30日アーカイブ分)
関連項目
編集- PCエンジン mini - 2020年に発売された復刻型ゲーム機。PCエンジンGTの液晶表示風の画面で遊べるフィルター機能が搭載された。この機能により、他に収録のCD-ROM2のタイトルを実機ではできない液晶表示風の画面でプレイが可能となる。
- エネミー・オブ・アメリカ - TurboExpressが劇中での重要アイテムとして小道具で使われた。主演のウィル・スミスやジーン・ハックマンも同ハードを手に取るシーンもある。
- Nintendo Switch Lite - 本機と同様に、据え置き型ゲーム機との互換性がある携帯用ゲーム機