Intel Quark(インテル・クォーク)とは、インテルが開発した32ビット x86SoC。サイズが小さく、低消費電力なのが特徴で、ウェアラブルコンピュータなどをターゲットとしている。消費電力は Intel Atom よりも少ない[1]。CPUは、Intel DX4をベースにPentium (P54C/i586) で採用されていた命令セットの一部を追加したもの[2]であり、MMXSSE などの SIMD 命令セットには対応しない[3]。組み込みOSのみ対応する。2013年にインテル・デベロッパー・フォーラムで発表された[4]

Quark
生産時期 2013年9月から
生産者 インテル
プロセスルール 32nm
アーキテクチャ x86
命令セット IA-32
コア数 1
(スレッド数:1)
コードネーム Lakemont
テンプレートを表示

Quark X1000 は開発用マイクロコントローラー基板である Intel Galileo に搭載された[5]

最終受注期限予定は2019年7月19日、最終出荷期限予定は2022年7月17日[6]

製品

編集

Xシリーズ

編集
 
Quarkプロセッサを備えたIntel Galileoボード

2013年10月3日発表。プロセスルールは 32nm。MMXSSE には対応しない。開発コードは Clanton。X1000 を使用し、メモリ256MBで Arduino 互換の開発ボード Intel Galileo が発売された[7]

最初のQuarkの製品はシングルコア32 nm X1000 SoC のクロック周波数は最大400 MHzである。システムはPCIe、 UART、 I2C、 Fast Ethernet、 USB 2.0、 SDIO、 PMCや GPIOといった複数のインターフェースを備える。512kバイトの組み込みSRAMと統合されたDDR3メモリー制御装置をチップ上に備える[8]

Clanton
型番 CPU TDP
(W)
内蔵メモリ 対応メモリ
コア数
(スレッド数)
クロック
(MHz)
L1キャッシュ
(KB)
規格 容量
(KB)
X1021D 1 (1) 400 16 2.2 eSRAM 512 DDR3-800
X1021
X1020D
X1020
X1011
X1010
X1001
X1000

Dシリーズ

編集
Silver Butte
型番 CPU TDP
(W)
内蔵メモリ
コア数
(スレッド数)
クロック
(MHz)
L1キャッシュ
(KB)
規格 容量
(KB)
D1000 1 (1) 32 N/A 0.025 eSRAM 8
Mint Valley
型番 CPU TDP
(W)
内蔵メモリ
コア数
(スレッド数)
クロック
(MHz)
L1キャッシュ
(KB)
規格 容量
(KB)
D2000 1 (1) 32 N/A 0.025 eSRAM 8

SEシリーズ

編集

2015年1月6日発表[9]Intel Curie モジュールに搭載する。下記を搭載する SoC

Arduino 101 にも搭載されており、このボードでのスペックは以下の通り[10][11][12]

AtlasPeak
型番 CPU TDP
(W)
内蔵メモリ
コア数
(スレッド数)
クロック
(MHz)
L1キャッシュ
(KB)
規格 容量
(KB)
SE C1000 1 (1) 32 8 0.025 eSRAM 80

Intel Edison

編集

プロセスルール 22nm を採用して、SDメモリーカードにシステム全体が収まる Edison2014年9月に発表された[13]。SDカード大でWiFiやBluetoothを備える[14]。当初は、Intel Quark を使用する予定だったが、最終的に Intel Atom が採用された。Quark を使用する予定の時はシステム全体の消費電力を1W以下にするつもりであった。

脚注

編集

関連項目

編集