鯱バス
鯱バス株式会社(しゃちバス、Shachi Bus Co., Ltd.)は、愛知県名古屋市を中心に展開するバス会社である。
本社(2019年9月) | |
種類 | 株式会社 |
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市場情報 | 非上場 |
略称 | 鯱バス |
本社所在地 |
日本 〒457-0819 愛知県名古屋市南区滝春町1番80 北緯35度4分47.2秒 東経136度54分26.1秒 / 北緯35.079778度 東経136.907250度座標: 北緯35度4分47.2秒 東経136度54分26.1秒 / 北緯35.079778度 東経136.907250度 |
設立 | 2009年(平成21年)5月27日 |
業種 | 陸運業 |
法人番号 | 8010001151239 |
事業内容 | 貸切バス事業、特定バス・輸送バス事業、旅行事業、保険事業、自動車整備販売事業、レストラン事業 |
代表者 | 代表取締役社長 宇津木滋 |
資本金 | 1億円 |
純利益 |
6,521万2,000円 (2024年3月期)[1] |
総資産 |
25億7,505万7,000円 (2024年3月期)[1] |
従業員数 | 229人(2023年9月) |
決算期 | 3月 |
主要株主 | ロータス・キャピタル・パートナーズ |
主要子会社 | エス・ビー・サービス、オルカレストランシステム |
外部リンク | http://www.shachi-bus.co.jp/ |
特記事項:中部観光自動車として1953年11月3日に創立、東急鯱バスに1965年3月30日に改名 |
概要
編集歴史
編集名古屋市内でパチンコ店やキャバレー等を経営していた山田泰吉により1953年(昭和28年)11月3日、観光バスとタクシー事業を運営する中部観光自動車として創業した。しかし、1961年(昭和36年)10月に泰吉が東京・赤坂に「東洋最大級」と謳われたレビューキャバレー『ミカド』を開業させたものの、泰吉自身の下手な経営管理が災いして1964年東京オリンピック開幕を待たずしてミカドは破綻した(施設も閉鎖)。これに連鎖して中部観光グループも経営が行き詰まり、丁度東名高速道路の開通(1969年(昭和44年))を見据えて名古屋進出を目論んでいた東急に1965年(昭和40年)4月買収された(創業者・山田泰吉の生涯はかつて朝日放送テレビの番組「驚きももの木20世紀」で取り上げられたこともある。阿川弘之の小説「あひる飛びなさい」の主人公「横田大造」のモデルでもある)。
なお、タクシー事業(愛称:鯱タク)は昭和40〜50年代にかけては同業他社の合併等により勢力を拡大したものの、2003年(平成15年)に福岡の第一交通産業に売却され、鯱第一交通に改組されている。
2009年(平成21年)5月19日、不動産事業以外について、投資ファンドのジェイ・ウィル・パートナーズへと売却すると発表した。これにあわせて同年5月27日に新会社を設立し10月1日に株式を新会社に譲渡して東急グループから離脱。会社名を「鯱バス」に変更し、社章も鯱のマークから「TSB(Tokyu Shachi Busの略)」の文字を外したものに変更されたが一部所属車両には当時の名残が残っている車両もある。
2012年(平成24年)7月17日より、本社を愛知県名古屋市南区滝春町に移転。従来の本社は名古屋北営業所となり、旅行業の拠点となった。
2013年(平成25年)1月17日より、筆頭株主が投資ファンドのジェイ・ウィル・パートナーズから投資会社 ロータス・キャピタル・パートナーズ傘下となる。
2021年(令和3年)4月1日付で傘下のさくら交通を吸収合併し静岡さくら営業所を開設。これにより、静岡県に新拠点を構えることとなった。
2024年(令和6年)愛知県で初の大型電気自動車バスを導入する[2]。車両はアルファバス株式会社製造。主に大同特殊鋼の社員送迎で使用されている。
観光バス
編集ツアーや申し込みに応じて大型貸切バスを運転している。愛称は創業時に吉川英治の「新書太閤記」に登場する人物からとったもので、現在にも車両1台1台に命名されている。車体塗装は地元の画伯杉本健吉、「鯱バス」「Shachi-Bus」のロゴは河野鷹思がデザインした。1970年代には当時の最新鋭航空機であったボーイング747のものと同じシートを採用したバスも走らせていた。また中部観光時代から東急時代初期には乗客へのサービスとして「バスガイドの人形」がお土産として提供されていた。
愛称は主に「太閤記」に登場する人物からネーミングされている。代替の際、新車が引き継ぐのが普通であるが、かつてはその時代の最新鋭車に合わせて改名が行われたことがあった。“太閤”“淀君”を歴代の最上級車が名乗ってきたが、現在“太閤”は欠車となっている。現状の最上級車は“関白”である。なお静岡さくら営業所の車両については静岡県にゆかりのある武将(“義元”“雪斎”)などの愛称がつけられている。
2005年日本国際博覧会(愛・地球博)の際は、名古屋空港駐車場から万博会場までの駐車場シャトルバスとして車両、乗務員の提供を行っていた。主に、三菱ふそうのエアロクィーンのスーパーハイデッカーが使用されており、他社の運行便よりもグレードの高い車両が使用されていた。
車両
編集主に三菱ふそうの車両が用いられて来たが、2010年(平成22年)に初の日野車[3]である、日野・セレガが投入された。1960年代にいすゞBU10Pを導入していた。2019年(令和元年)に久しぶりにいすゞ車[3](2代目ガーラ)が導入された。
現在所属している車両
編集特定バス
編集日本製鉄名古屋製鉄所の従業員の出退勤・構内輸送用として運行されている。乗車するには証明書の発行とバス券を購入する必要があり、通常一般客の乗車はできない。
出退勤路線
編集現在の路線
編集- 日本製鉄社宅・駅前方面
- 1系統:ターミナル(製鉄公園)行き
- 2系統:上野台社宅(愛知県東海市)行き
- 4系統:大堀(愛知県東海市)行き
- 7系統:宮津(愛知県知多郡阿久比町)行き(中央図書館前経由)
- 11系統:高横須賀(愛知県東海市)行き (太田川駅前広場経由)
- 13系統:南粕谷(愛知県知多市)行き
- 現在は新舞子〜南粕谷の運行が主で、早朝と終発等除いたデータイムのターミナル発の運行はない。
- 新舞子行き
- 過去は南粕谷発着便がターミナルまで直通運行していた。廃止予定だったが社員家族や南粕谷地区住民のため新舞子折り返しで残存。
廃止された路線
編集- [廃止]・9系銃:太田川駅前行き
- [廃止]・10系銃:大池(愛知県東海市)行き
- [廃止]・12系銃:上名和(愛知県東海市)行き
※ 当初は新日鉄前駅にターミナルを設置する構想があって名鉄バスも乗り入れる予定だったが、頓挫している。
構内輸送
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- 4:ターミナル行(製鉄所構内から製鉄公園へ向かうバスの表示)
- 5:高炉C・コークス・南部通り行
- 6:ブリキ・旧厚板行
- 7:エネルギーC・物流中行(平日運行)
- 9:設備・高炉C・コークス行(平日運行)
- 10:転炉C・特殊鋼行
- 特:本事務所行(平日運行)
- 構内要請延長
- 構内循環西(平日運行)
- 構内循環東(平日運行)
現在所属している車両
編集- 三菱ふそうエアロバス
- PJ-MS86JP 主に企業輸送用に使用
- 三菱ふそうエアロバス
- KL-MS86MP 主に企業輸送用に使用
- 日野レインボーII
- 日野3代目レインボー
- 日野日野ブルーリボンⅡ
- 2022年(令和4年)導入。元スクール関係の送迎バスを移籍車で導入。大同特殊鋼知多工場の送迎をメインとして使用
- 三菱ふそうエアロスター
- 2005年(平成17年)導入。主に東レの社員輸送運行に用いられている。かつては余剰となっていた観光型バスを用いていたが、平成17年排出ガス規制のためこちらの車種に置き換わった。
バスの台数
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過去の車両
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その他バス事業
編集企業の従業員輸送やスクールバスの運行、イベント輸送を行っている。前者二つは、専用の車両で行われる場合が多いが、イベント輸送では特定バスや観光バスも使われることがある。
主なもの
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- 東レ名古屋第1・2工場〜東レ東海工場〜名鉄太田川駅。
- 大同特殊鋼知多工場〜名鉄太田川駅。
- 中部国際空港JAL関連企業の社員送迎バス。
- 三菱航空機・三菱重工の社員送迎バス(飛島工場・小牧南工場)。
- 日清オイリオ名古屋工場~名鉄柴田駅の社員送迎バス
- 名古屋市中央卸売市場南部市場
- 東海市の「東海秋祭り」会場シャトルバス運行(観光バス・特定バス車両も使用)。
- 椙山女学園大学日進キャンパスへの学生輸送
- WILLER EXPRESSの運行受託。
過去に行っていたもの
編集- 豊田自動織機長草工場→河和寮。
- 豊田自動織機等のトヨタグループは自社所有のバスでの運行がほとんどで、他社に委託するのは珍しい事例である。
- 愛知万博のシャトルバスを運行した(観光バス・特定バス車両を使用)。
- 長野オリンピックにおいても、シャトルバスの運行を行った。
その他の事業
編集- 旅行業 - ツアー旅行の企画・運営。
- 自動車整備業 - 所有バスの他、一般の自家用車向けサービスも展開。
- 飲食業
営業所
編集- 本社営業所
- 東海営業所
- 岐阜東濃営業所
- 静岡さくら営業所
脚注
編集関連項目
編集- ジェイ・コーチ
- 日本製鉄東海REX - 出資企業のうちの1社、選手も社員として在籍。
- 星城中学校・高等学校 - スクールバスを運行していた学校。
- コロムビア・ローズ - 中部観光時代の制定歌「ロマンス・ガイド」を歌った。