長谷川義史
長谷川 義史(はせがわ よしふみ、1961年2月25日 - )は、日本の画家、イラストレーター、絵本作家。大阪府藤井寺市の出身で、2022年4月18日からは「FUJIIDERA★AMBASSADOR」(同市の観光大使)も務めている。
経歴
編集藤井寺市立藤井寺小学校・藤井寺市立藤井寺中学校を経て、大阪府立長野北高等学校を卒業した。
大きい筆を使って自分の気持ちを絵で表現することを、小学6年時の担任だった美術教師(長谷川曰く「大西先生」)に教わった影響で、中学生時代に「絵を描くことを生業にしよう」と決意[1]。高校から美術大学への進学を志していたが、小学校の1年時に実父を病気で亡くしてから母子家庭で育ってきたこともあって、実際には叶わなかった。そのため、美術関連の専門学校へ進学。卒業後も、看板を製作する会社や複数のデザイン会社で働きながら、絵やデザインの基礎を学んだ[1]。
グラフィックデザイナーからイラストレーターへの転向を経て、2001年に『おじいちゃんのおじいちゃんのおじいちゃん』(BL出版)で絵本作家としての活動を開始。創作活動のかたわら、自作の絵本を朗読しながら即興で描画する「絵本ライブ」を日本各地で展開している。また、「いったん目にした風景の色を全て覚えていられる」という特技の持ち主で、屋外でのスケッチに基づく絵画や絵本の制作にも発揮。藤井寺市としては初めての「FUJIIDERA★AMBASSADOR」に任命された2022年には、市内の藤井寺駅(近鉄南大阪線)が開業100周年を迎えていたことから、100周年記念事業の一環として同駅の構内に新設された「藤井寺ご当地デザイン壁画」やデジタルサイネージ向けの描画も駅長から直々に任されている[2]。
妻は絵本作家のあおきひろえ(1963年 - )で、長谷川と出会った当時はイラストレーターとして活動。当時デザイン会社に勤務していた長谷川に対して、絵を自由に描く仕事へ専念することを勧めたほか、結婚後は長谷川の仕事の売り込みに尽力したという[1]。また夫婦共作の作品として、2013年4月発売の絵本『シバ犬のチャイ』(BL出版)、2019年3月『おいせまいりわんころう』(ブロンズ新社)を著している。
作品
編集受賞歴
編集- 『おたまさんのおかいさん』- 講談社出版文化賞絵本賞(2003年)
- けんぶち絵本の里大賞(2004年、2007年、2009年)
- 日本絵本賞(2005年、2008年)
- 『ぼくがラーメンたべてるとき』- 小学館児童出版文化賞(2008年)
- 『あめだま』で第24回日本絵本賞翻訳絵本賞多数受賞。
- 『マンマルさん』(マック・バーネット文 ジョンクラッセン絵)第67回産経児童出版文化賞翻訳作品賞(2020年)
出演番組
編集いずれも、毎日放送制作のテレビ番組。
- 『情熱大陸』(2011年6月26日)
- 『ちちんぷいぷい』木曜日
- 2012年4月26日から2021年3月11日まで、ロケ企画「とびだせ!えほん」にリポーターとして月に1 - 2回のペースで出演。ロケVTRのみの登場ながら、「1日だけの小さな旅で絵本を作る」という趣向で、行く先々の風景をスケッチで描くことで知られる。前述した「大西先生」も、折に触れてロケに登場していたほか、企画へのアドバイスを送っていた。
- 『土曜のよんチャンTV』
- 『ちちんぷいぷい』の終了に伴って中断していた「とびだせ!えほん」の放送を2021年5月8日から再開することに伴って、『ちちんぷいぷい』と同様のスタイルで出演。2022年3月12日まで放送された。番組自体が2022年3月26日で終了したことを受けて、同年4月21日からは「Hayaoki TV Director」(『ちちんぷいぷい』時代から担当していたディレクターの吉岡淳一が個人で運営するYoutubeチャンネル)で後継企画「長谷川義史のえほん散歩」を新たに配信している。
- 『三度の飯よりアレが好き!』
- 『土曜のよんチャンTV』の放送枠を引き継いだうえで、毎日放送へ2018年以降に入社したアナウンサーが交互に登場する関西ローカル番組で、2022年6月18日から放送を開始した「三度の飯よりあの町が好き!」(「とびだせ!えほん」の流れを汲むロケ企画)に前田春香とのコンビで出演。番組自体が2023年3月25日で終了することに伴って、「三度の飯よりあの町が好き!」としては同月11日放送分で最終回を迎えた。ちなみに、吉岡はこの番組から「とびだせ!えほん」シリーズのロケに関与しておらず、最終回のロケは藤井寺市内で収録された。
- 『グッジョブ!』
関連項目
編集- 松竹新喜劇 - 幼少期に看板女優として活躍していた四条栄美のファンであることを、『ちちんぷいぷい』向けの「とびだせ!えほん」のロケ中に告白したことがきっかけで、既に芸能界を引退している四条との対面が後日のロケで実現した。
- 室井滋 -「絵本朗読&ライブショー」で定期的に共演している。
- 桂南光 (3代目) - 「大西先生」が暮らす大阪府南河内郡千早赤阪村出身の落語家で、『ちちんぷいぷい』木曜日のレギュラーパネラーとして、「とびだせ!えほん」をスタジオから見守ってきた。その縁で「とびだせ!えほん」のロケにも折に触れ登場していた一方、自身の落語会に長谷川をゲストとして随時招いている。
- コトノハ ものがたりの世界 - 毎日放送のアナウンサー室が1995年から毎年開催している朗読イベントで、「ものがたりの世界」として開催された2012年公演へのゲスト出演をきっかけに、『ちちんぷいぷい』へのレギュラー出演を開始。2003年以降も(オンライン方式で開催された2020・2021年を含めて)イベントに毎年登場しているほか、告知ポスターの描画を手掛けている。
- 山中真 - 『ちちんぷいぷい』のレギュラーアナウンサー(最後期に当たる2019・2020年度の月 - 水曜MC)で、2015年3月に南極大陸を取材。長谷川は、取材期間中の同番組の企画で山中と文通を繰り返したことがきっかけで、山中と次男をモデルに『おとうさん ぼくね…』という絵本を完成させた(同年11月に保育社から発売)。
- 古川圭子 - 毎日放送のアナウンサーで山中の上司・先輩。『ちちんぷいぷい』の木曜日で長らくアシスタントを務めていた関係で、「とびだせ!えほん」のスタジオ進行を担っていたほか、『土曜のよんチャンTV』時代を含めてロケにも「スペシャルゲスト」として随時登場していた。
- 福島暢啓 - 毎日放送のアナウンサーで古川・山中の後輩。長谷川から腕前を高く評価されるほどペン画が得意で、長谷川が「とびだせ!えほん」のロケで描いた作品を、MCを務める『土曜のよんチャンTV』のスタジオで紹介していた。
脚注
編集出典
編集- ^ a b c 絵本作家という仕事‐わたしはこうして絵本作家になりました‐長谷川義史(講談社絵本通信)
- ^ ~藤井寺市と近鉄が藤井寺駅開業100周年を記念して実施~ 近鉄 藤井寺駅に古市古墳群などご当地デザインの壁画を設置 - 藤井寺市・近畿日本鉄道(@press 2022年4月5日)
外部リンク
編集- 長谷川義史 (@hasebon3) - X(旧Twitter)