鈴木淳史
日本の音楽評論家
鈴木 淳史(すずき あつふみ[1]、1970年 - )は、日本のクラシック音楽評論家、文芸評論家。鈴木敦史(すずき あつし)とも[2]表記されることがある。自ら『売文業』と称し、主にクラシック音楽の「私批評」を行っている[3]。
略歴
編集山形県寒河江市生まれ。山形県立寒河江高等学校、法政大学文学部日本文学科卒業[3]。『クラシック批評こてんぱん』(洋泉社)で音楽評論を批評したり、『わたしの嫌いなクラシック』(洋泉社)、『萌えるクラシック』(洋泉社)など既存の音楽評論に囚われないユニークな批評を行ったりしている。Jリーグ・モンテディオ山形のファン[4]。2007年~2011年にわたって、青弓社のムック『クラシック・スナイパー』(vol.1~8)の編者を許光俊とともに務める[5]。
評価
編集梅田望夫は鈴木の著書『美しい日本の掲示板』を、現代日本の「新しい変化」の一つとしての2ちゃんねるに関する「素晴らしい啓蒙書」と評価した[6]。
著作
編集- 『クラシック悪魔の辞典』 洋泉社 1999年 ISBN 978-4896914047
- 『クラシック名盤ほめ殺し』 洋泉社 新書y 2000年 ISBN 978-4896914702 文庫版 ISBN 978-4862480156[7]
- 『クラシック批評こてんぱん』 洋泉社 新書y 2001年 ISBN 978-4896915563[8]
- 『クラシック悪魔の辞典:完全版』 洋泉社 新書y 2001年 ISBN 978-4896915952
- 『不思議な国のクラシック 日本人のためのクラシック音楽入門』青弓社 2002年 ISBN 978-4787271624
- 『美しい日本の掲示板-インターネット掲示板の文化論』 洋泉社 新書y 2003年 ISBN 978-4896917369[9][10]
- 『占いの力』 洋泉社 新書y 2004年 ISBN 978-4896918502
- 『「電車男」は誰なのか "ネタ化"するコミュニケーション』 中央公論新社 2005年 ISBN 978-4120036064[11]
- 『わたしの嫌いなクラシック』 洋泉社 新書y 2005年 ISBN 978-4896919479
- 『萌えるクラシック:なぜわたしは彼らにハマるのか』 洋泉社 新書y 2006年 ISBN 978-4862480538
- 『チラシで楽しむクラシック 私をコンサートに連れてって』 双葉社 2007年 ISBN 978-4575299526
- 『愛と妄想のクラシック』 洋泉社 新書y 2007年 ISBN 978-4862482075
- 『背徳のクラシック・ガイド』 洋泉社 新書y 2009年 ISBN 978-4862484161[12]
- 『クラシック音楽 異端審問』 アルファベータ 2010年 ISBN 978-4871985697
共著
編集- 『こんな「名盤」は、いらない! クラシック恐怖の審判 1』許光俊編著 青弓社 1999年 ISBN 978-4787271174
- 『オペラ大爆発! クラシック恐怖の審判 2』許光俊・編著 青弓社 2000年 ISBN 978-4787271259
- 『クラシック、マジでやばい話 クラシック恐怖の審判 3』 許光俊・編著 青弓社 2000年 ISBN 978-4787271310
- 『クラシックCD名盤バトル』 許光俊・共著 洋泉社 新書y 2002年 ISBN 978-4896916324
- 『究極!クラシックのツボ』 許光俊・編著、青弓社 2002年 ISBN 978-4787271488
- 『クラシックB級快楽読本』 許光俊・共著 洋泉社 2003年 ISBN 978-4896917291
- 『絶対!クラシックのキモ』 許光俊・編著、青弓社 2004年 ISBN 978-4787271822
- 『クラシック反入門』 許光俊、梅田浩一共編著 青弓社 2009年 ISBN 978-4787272621
- 『村上春樹を音楽で読み解く』栗原裕一郎、大谷能生、大和田俊之、藤井勉共著 日本文芸社 2010年 ISBN 978-4537257892
- 『クラシック野獣主義』 編著 青弓社 2013年 ISBN 978-4787273352
ムック
編集- 『名指揮者120人のコレを聴け!―指揮者別・クラシック名盤&裏名盤ガイド』 洋泉社 洋泉社MOOK 1998年 ISBN 978-4896913248
- 『このオペラを聴け!―食わず嫌いに贈るオペラ名盤&裏名盤ガイド』洋泉社 洋泉社MOOK 1999年 ISBN 978-4896913552
- 『「パクリ・盗作」スキャンダル読本』宝島社 別冊宝島1257 2006年 ISBN 978-4796650724
- 『クラシック・スナイパー1』青弓社 許光俊・共編著 2007年
- 『クラシック・スナイパー2』青弓社 許光俊・共編著 2008年
- 『クラシック・スナイパー3』青弓社 許光俊・共編著 2008年
- 『クラシック・スナイパー4』青弓社 許光俊・共編著 2009年
- 『クラシック・スナイパー5』青弓社 許光俊・共編著 2009年
- 『クラシック・スナイパー6』青弓社 許光俊・共編著 2010年
- 『現代ピアニスト列伝』 青土社 ユリイカ2010年4月号 2010年 ISBN 978-4-7917-0207-7[13]
- 『クラシック・スナイパー7』青弓社 許光俊・共編著 2011年
- 『クラシック・スナイパー8』青弓社 許光俊・共編著 2011年[5]
- 『フルトヴェングラー』 河出書房新社 KAWADE夢ムック 2011年 ISBN 978-4-309-97760-7[14]
作品
編集- 《納豆漁業121メートル集合》(1994~1998)企画・出演(共演は足立智美、ジョン (犬)、山田真由美 (作曲家)等)[15]
- 《取り引きに、筆写で耐えた》(2007)作曲[16]
脚注
編集- ^ 鈴木淳史 ontomo-mag.com
- ^ 鈴木, 淳史, 1970- Web NDL Authorities
- ^ a b Web草思 草思社 2007年
- ^ “県出身の気鋭たち 鈴木淳史”. 山形新聞. (2005年5月8日)
- ^ a b クラシック・スナイパー8 青弓社
- ^ 「美しい日本の掲示板」(鈴木淳史著)書評 2003年8月18日[プレジデント]より 梅田望夫
- ^ 高橋源一郎『もっとも危険な読書』(朝日新聞社、2001)に書評あり
- ^ 初版は表紙を含め本文あとがきの署名以外、著者の名前が全て「敦史」と表記されている。
- ^ 「美しい日本の掲示板」(鈴木淳史著)書評プレジデント(プレジデント社)2003年8月18日号
- ^ “書評 鈴木淳史『美しい日本の掲示板』”. 山形新聞. (2003年7月13日)
- ^ 著者インタビュー 鈴木淳史『「電車男」は誰なのか』文學界(文藝春秋)2005年4月号
- ^ 背徳のクラシック・ガイド(著 鈴木淳史)書評ブック・アサヒ・コム(朝日新聞社)2009年11月1日
- ^ 青土社
- ^ 河出書房新社
- ^ 水中アート+納豆漁業の考古学~納豆漁業121メートル集合2006
- ^ Atsufumi SUZUKI: Torihiki ni Hissha de Taeta(2007)
外部リンク
編集- 蛇の道はうねうね
- 鈴木淳史 (@suZukiatSufmi) - X(旧Twitter)