金正覚
金 正覚(キム・ジョンガク、朝鮮語: 김정각、1941年7月20日[1] - )は、朝鮮民主主義人民共和国の軍人、政治家。朝鮮労働党中央委員会中央委員。朝鮮人民軍における軍事称号(階級)は次帥。
金正覚 김정각 | |
---|---|
生年月日 | 1941年7月20日(83歳) |
出生地 | 日本統治下朝鮮平安南道甑山郡 |
出身校 | 金日成軍事総合大学 |
所属政党 | 朝鮮労働党 |
称号 | 金正日勲章 |
最高人民会議代議員 | |
当選回数 | 4回 |
在任期間 | 1998年7月 - 2019年3月 |
元首 |
金正日(1994年 - 2011年) 金正恩(2011年 - ) |
朝鮮労働党中央委員会政治局委員 | |
在任期間 |
2012年4月 - 不明 2018年4月20日 - 不明 |
在任期間 | 2018年4月11日 - 2019年4月11日 |
在任期間 | 2018年2月 - 2018年5月 |
在任期間 | 2013年7月 - 不明 |
その他の職歴 | |
人民武力部長 (2012年4月 - 2012年11月) | |
朝鮮民主主義人民共和国国防委員会委員 (2009年4月 - 2012年4月) | |
朝鮮労働党中央委員会政治局委員候補 (2010年9月 - 2012年4月) | |
朝鮮労働党中央委員会委員 (1992年12月 - ) | |
朝鮮労働党中央委員会委員候補 (1991年12月 - 1992年12月) |
金 正覚 | |
---|---|
各種表記 | |
チョソングル: | 김정각 |
漢字: | 金正覚/金正角 |
発音: | キム・ジョンガク |
英語表記: | Kim Jong-gak |
朝鮮労働党中央委員会政治局員、同党中央軍事委員会委員、朝鮮民主主義人民共和国国防委員会委員、朝鮮民主主義人民共和国国務委員会委員、朝鮮人民軍総政治局長、人民武力部長などの重職を歴任した。
経歴
編集平安南道甑山郡生まれ。1959年、入隊。人民武力部副部長を務めた後、2007年3月に朝鮮人民軍総政治局第一副局長に任命された。2009年4月9日に国防委員会の国防委員に選出。2010年9月の朝鮮労働党の第3回党代表者大会で党中央軍事委員会委員となる。2012年2月15日、人民軍次帥に昇格[2]。
2011年12月28日の金正日総書記の葬儀においては、特別車に付き従う7人の1人となり、金正恩の最側近とみられていた[3][4]。また金正日が死去した後は、朝鮮人民軍総政治局第一副局長として、禹東測国家安全保衛部第一副部長(当時)、趙慶喆朝鮮人民軍保衛司令官(当時)と共に新たに発足する金正恩体制を固めるために大規模な粛清を行い、「死の3人組」として恐れられたと言う[5]。
金正恩体制が本格的に発足した2012年4月に人民武力部長に任命され[6]、また同月の朝鮮労働党第4回党代表者会で朝鮮労働党中央委員会政治局員に選出された。しかし、同年11月には人民武力部長からの解任が確認され[7][8]、2013年4月1日に開催された第12期最高人民会議第7回会議で国防委員会委員からも解任されたことが確認された。同年7月に金日成軍事総合大学総長への就任が確認された[9]。
2016年5月に開催された朝鮮労働党第7次大会で党中央委員会政治局、同党中央軍事委員会の名簿に掲載されず、政治局員と中央軍事委員会委員からの退任が確認された[10]。
2018年2月9日、朝鮮中央通信が前日の軍事パレードを伝える報道の中で、金を朝鮮人民軍総政治局長の肩書で紹介し、黄炳瑞の総政治局長解任と金の就任が確認された[11]。また、同年4月12日の朝鮮中央通信の報道により、前日に開かれた最高人民会議第13期第6回会議で、金正恩の提議により黄が国務委員会副委員長から解任され、金が国務委員会委員に選任されたことが判明した[12]。
2018年5月中旬の党中央軍事委員会拡大会議において軍首脳3人の一斉交代がなされ、金正覚は総政治局長を解任され[13]、同年5月26日の北朝鮮メディアの報道で確認された[14][15]。また、2019年4月11日の第14期最高人民会議第1回会議で国務委員会委員に選出されず、同職からの退任も確認された[16]。
脚注
編集出典
編集- ^ http://www.kcna.co.jp/item/2010/201009/news29/20100929-07ee.html
- ^ “金正日総書記に大元帥の称号 金日成主席に続き2人目 - 北朝鮮関連”. www.asahi.com. 2022年4月12日閲覧。
- ^ “序列3位に一気に上昇の崔竜海書記 金正覚氏は人民武力部長”. 産経新聞
- ^ “北朝鮮の金正覚・軍総政治局副局長 人民武力部長に”. 中央日報. (2012年4月11日)
- ^ “金正恩「粛清の嵐」?砲弾の着弾地に立たせて処刑”. livedoor news. (2012年3月26日)
- ^ ““世代交代の信号弾” 北人民武力部長に金正覚氏を任命”. 中央日報. (2012年4月11日)
- ^ “金正恩氏 軍首脳部を大幅に交代=忠誠心重視”. 聯合ニュース. (2012年11月29日)
- ^ “北朝鮮軍の最強硬派・金格植氏、人民武力相就任”. YOMIURI ONLINE. (2012年11月29日)
- ^ “読売新聞北の金正覚・元人民武力相、軍事総合大総長に”. YOMIURI ONLINE. (2013年7月20日)
- ^ “朝鮮勞動黨19人政治局委員名單出爐”. 大公網 (2016年5月10日). 2016年6月1日閲覧。
- ^ “金正恩氏夫人、李雪主氏に「女史」の呼称 軍総政治局長の交代確認”. 産経ニュース. (2018年2月9日)
- ^ “金正恩氏が最側近2人を解任…北朝鮮で最高人民会議”. daily NK. (2018年4月12日). p. 2
- ^ “李永吉軍総参謀長の就任確認 軍部「世代交代」=北朝鮮”. 聯合ニュース. (2018年7月27日)
- ^ “金正恩氏「無慈悲な粛清」から生きて返り咲いた北朝鮮軍人”. DailyNK Japan. (2018年6月5日)
- ^ “北、軍首脳部を入れ替え…文大統領に挙手敬礼の朴永植氏も交代”. 中央日報日本語版. (2018年6月4日)
- ^ “常任委員長に崔龍海、首相に金才龍氏…北朝鮮で最高人民会議”. デイリーNK. (2019年4月12日). p. 3
関連項目
編集
朝鮮民主主義人民共和国
|
---|