金杯(きんぱい)は岩手県競馬組合水沢競馬場ダート1600mで施行する地方競馬重賞競走M2)である。正式名称は「岩手競馬新聞連盟杯 金杯」。

金杯
開催国 日本の旗 日本
主催者 岩手県競馬組合
競馬場 水沢競馬場
第1回施行日 1975年9月15日
2024年の情報
距離 ダート1600m
格付け M2
賞金 1着賞金350万円
出走条件 サラブレッド系2歳・岩手所属
負担重量 定量(55kg牝馬1kg減)
出典 [1]
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概要

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1975年アングロアラブ系4歳(現3歳)限定の重賞競走として創設。創設当初から1990年までは秋に開催され、1975年のみは秋と冬の年2回開催、1991年からは施行時期を冬に変更、1995年からは施行時期を1月3日の固定開催に、1999年からは施行時期を1月2日の固定開催に変更された。2023年度からは施行時期を12月末に移動する。

現在は2歳(明け3歳)限定の重賞を締めくくる岩手2歳三冠の最終戦であると同時に、翌年度の岩手3歳三冠(岩手ダービーダイヤモンドカップ不来方賞ダービーグランプリ)を占う上で最も重要な競走でもある。

2008年から2010年まではスタリオンシリーズ競走に指定され、2008年 - 2009年では「ダンスインザダーク賞」、2010年では「キッケンクリス賞」として優勝馬の馬主に副賞として種牡馬の配合権利が贈られたが、2011年からはスタリオンシリーズ競走から除外された。

2016年に岩手競馬で重賞格付け制度が開始され、2017年よりM2に格付けされた。

施行距離は現在はダート1600mだが、1975年と1979年1982年はダート1420m、1976年 - 1978年1980年 - 1981年旧・盛岡競馬場「黄金競馬場」のダート1420mで施行された。

馬齢は現在はサラブレッド系2歳(旧3歳)だが、創設当初と1995年 - 1999年ではアングロアラブ系4歳(現3歳)、1975年の第2回から1993年まではアングロアラブ系3歳(現2歳)、2001年 - 2004年ではサラブレッド系4歳(旧5歳)、2005年 - 2023年1月開催まではサラブレッド系3歳(旧4歳)であった。

条件・賞金等(2024年)

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出走条件
サラブレッド系2歳、岩手所属。
  • 寒菊賞で3着以上の馬に優先出走権がある[2]
負担重量
定量で55kg、牝馬1kg減[1]
賞金等
1着350万円、2着122万5000円、3着70万円、4着45万5000円、5着24万5000円、着外手当は1万7500円[3]
副賞
岩手県競馬新聞連盟会長賞、奥州市長賞、岩手厩務員会会長賞、開催執務委員長賞[3]

歴史

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  • 1975年 - 水沢競馬場のダート1420mのアングロアラブ系4歳(現3歳)の岩手所属馬限定の重賞競走「金杯」として創設。但し、第2回から出走条件を「アングロアラブ系3歳(現2歳)の岩手所属馬」に変更。
  • 1976年 - 施行場を旧・盛岡競馬場のダート1420mに変更。
  • 1978年 - 村上実が騎手として史上初の連覇。
  • 1979年 - 施行場を水沢競馬場のダート1420mに変更。
  • 1980年 - 施行場を旧・盛岡競馬場のダート1420mに変更。
  • 1982年 - 施行場を水沢競馬場のダート1420mに変更。
  • 1983年 - 施行距離を現在のダート1600mに変更。
  • 1988年 - 佐藤雅彦が騎手として史上2人目の連覇。
  • 1994年 - 施行条件変更準備のため、休止。
  • 1995年 - 施行時期を1月3日の固定開催に変更。それに伴い、出走条件も「アングロアラブ系3歳(現2歳)の岩手所属馬」から「アングロアラブ系4歳(現3歳)の岩手所属馬」に変更。
  • 1999年 - 施行時期を1月2日の固定開催に変更。
  • 2000年
    • 出走条件を「アングロアラブ系4歳(現3歳)の岩手所属馬」から「サラブレッド系4歳(現3歳)の岩手所属馬」の出走条件で施行。
    • 菅原勲が騎手として史上3人目の連覇。
  • 2005年 - 出走条件を「サラブレッド系4歳の岩手所属馬」から「サラブレッド系3歳の岩手所属馬」に変更。
  • 2008年 - スタリオンシリーズ競走に指定。
  • 2009年
    • ワタリシンセイキが史上初の岩手2歳三冠を達成。
    • 三野宮通が調教師として史上初の連覇。
  • 2011年
    • スタリオンシリーズ競走から除外。
    • ベストマイヒーローが史上2頭目の岩手2歳三冠を達成。
  • 2012年 - 瀬戸幸一が調教師として史上2人目の連覇。
  • 2017年 - 重賞格付け制度開始によりM2に格付けされる。
  • 2019年 - 薬物検出問題の影響で開催取りやめ。
  • 2022年 - 走路状態の悪化により開催取りやめ(代替実施せず)[4]
  • 2023年度 - 施行時期が12月末に移動されるのに伴い、出走条件を「サラブレッド系3歳の岩手所属馬」から「サラブレッド系2歳の岩手所属馬」に変更。なお、施行時期の移行のため、2023年は1月と12月の2度の施行となる。

歴代優勝馬

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回数 施行日 優勝馬 性齢 所属 タイム 優勝騎手 管理調教師
第1回 1975年9月15日 スタイミー 牡4 岩手 1:35.6 村上昌幸 村上初男
第2回 1975年12月14日 サンオーハク 牝3 岩手 1:35.4 小野寺敏 佐々木豊
第3回 1976年9月26日 タカラミネ 牡3 岩手 1:33.9 葛西勝幸 櫻田新一郎
第4回 1977年11月6日 トキノナノリ 牝3 岩手 1:31.9 村上実 城地藤男
第5回 1978年10月30日 ダテフジキング 牡3 岩手 1:34.5 村上実 千葉博
第6回 1979年9月24日 エサシキング 牡3 岩手 1:37.0 三野宮通 高橋清雄
第7回 1980年10月19日 スリーボーイ 牡3 岩手 1:34.4 及川良春 遠藤隆夫
第8回 1981年11月1日 ナンブライデン 牡3 岩手 1:36.7 千葉次男 櫻田新一郎
第9回 1982年9月19日 モリゲンボーイ 牡3 岩手 1:47.6 佐々木睦男 高田昇
第10回 1983年11月13日 テツトセンプー 牡3 岩手 1:47.6 村上昌幸 城地藤男
第11回 1984年11月23日 ワダリンホー 牡3 岩手 1:46.9 三野宮通 瀬戸幸一
第12回 1985年11月10日 リユウリユウシユン 牡3 岩手 1:44.7 佐藤浩一 菅原初郎
第13回 1986年11月3日 リユウゼンモルゲン 牡3 岩手 1:47.2 村上昌幸 城地藤男
第14回 1987年11月3日 テンハクリユウ 牡3 岩手 1:45.9 佐藤雅彦 櫻田新一郎
第15回 1988年11月28日 ミヤシロスズラン 牡3 岩手 1:44.7 佐藤雅彦 櫻田勝男
第16回 1989年11月27日 イースタントライ 牡3 岩手 1:46.7 佐藤浩一 志村文雄
第17回 1990年11月23日 ロバートプリンス 牡3 岩手 1:49.3 菅原勲 阿部時男
第18回 1991年12月15日 サバンナショウリ 牡3 岩手 1:43.8 小林俊彦 小林義明
第19回 1992年12月13日 ハルテンリュウ 牡3 岩手 1:49.3 小野寺雅彦 阿部時男
第20回 1993年12月26日 ゲルサガ 牡3 岩手 1:46.5 菅原勲 千葉博次
第21回 1995年1月3日 トライバルボナンザ 牡4 岩手 1:46.7 千田知幸 村上昌幸
第22回 1996年1月3日 グレイグマクグラス 牡4 岩手 1:47.0 菅原勲 城地藤男
第23回 1997年1月3日 タービュレンス 牡4 岩手 1:45.2 佐藤雅彦 櫻田浩三
第24回 1998年1月3日 マツノホープ 牡4 岩手 1:46.9 渡邉正彦 佐々木修一
第25回 1999年1月2日 ダスティー 牡4 岩手 1:44.5 菅原勲 只野広明
第26回 2000年1月2日 ガッサンヒカリ 牡4 岩手 1:43.5 菅原勲 櫻田浩三
第27回 2001年1月2日 クラシックホリデー 牡4 岩手 1:41.2 山本裕次郎 熊谷昇
第28回 2002年1月2日 アリダーサージ 牡4 岩手 1:40.9 沢田盛夫利 福田秀夫
第29回 2003年1月2日 ナノテクノロジー 牡4 岩手 1:43.8 西康志 千葉四美
第30回 2004年1月2日 ウツミジョーダン 牡4 岩手 1:42.6 小林俊彦 村上佐重喜
第31回 2005年1月2日 リリーサージャン 牡3 岩手 1:42.1 沢田盛夫利 高橋眞久
第32回 2006年1月2日 ブラックショコラ 牡3 岩手 1:44.8 菅原勲 千葉博
第33回 2007年1月2日 セイントセーリング 牡3 岩手 1:43.1 菅原勲 鈴木七郎
第34回 2008年1月2日 コンバットキック 牡3 岩手 1:43.0 草地保隆 三野宮通
第35回 2009年1月2日 ワタリシンセイキ 牡3 岩手 1:42.2 関本淳 三野宮通
第36回 2010年1月2日 モエレデフィニット 牡3 岩手 1:44.4 村上忍 櫻田浩三
第37回 2011年1月2日 ベストマイヒーロー 牡3 岩手 1:43.6 菅原勲 瀬戸幸一
第38回 2012年1月2日 ファイトホーマー 牡3 岩手 1:42.9 阿部英俊 瀬戸幸一
第39回 2013年1月6日 ブリリアントロビン 牝3 岩手 1:40.0 小林俊彦 佐藤祐司
第40回 2014年1月5日 ラブバレット 牡3 岩手 1:41.8 齋藤雄一 菅原勲
第41回 2015年1月4日 スペクトル 牡3 岩手 1:45.3 山本政聡 櫻田浩三
第42回 2016年1月2日 サンエイホープ 牡3 岩手 1:43.2 菅原辰徳 瀬戸幸一
第43回 2017年1月2日 オールザベスト 牡3 岩手 1:42.4 齋藤雄一 櫻田康二
第44回 2018年1月2日 チャイヤプーン 牡3 岩手 1:42.7 村上忍 千葉幸喜
第45回 2020年1月2日 シンボ 牡3 岩手 1:45.7 高松亮 齋藤雄一
第46回 2021年1月2日 リュウノシンゲン 牡3 岩手 1:42.9 坂口裕一 菅原勲
- 2022年1月3日
走路状態悪化のため中止
第47回 2023年1月3日 ミニアチュール 牝3 岩手 1:44.7 山本政聡 佐藤祐司
第48回 2023年12月30日 リトルカリッジ 牝2 岩手 1:43.7 菅原辰徳 菅原右吉

※馬齢は2000年以前については旧表記を用いる。

各回競走結果の出典

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脚注

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  1. ^ a b 注目レースピックアップ”. 岩手競馬オフィシャルページ. 2024年12月27日閲覧。
  2. ^ 令和6年度番組編成要領及び諸規程集” (PDF). 岩手競馬オフィシャルページ. 2024年12月27日閲覧。
  3. ^ a b 令和6年度 第10回 水沢競馬 改定番組” (PDF). 岩手競馬オフィシャルページ. 2024年12月27日閲覧。
  4. ^ 【開催中止】第9回水沢競馬第6日の取り止めについて – 岩手競馬 2022年1月2日

関連項目

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外部リンク

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