近山晶
近山 晶(ちかやま あきら、1921年〈大正10年〉12月[1] - 2007年〈平成19年〉9月24日[2])は、日本の宝石学者。「日本の宝石学の父」として評価されている[3]。
近山晶宝石研究所所長、近山技術士事務所所長[4]。山梨大学講師、山梨県立宝石美術専門学校講師などを務めた[4]。全国宝石学協会を創立、他に日本技術士協会名誉会員、国際宝石学会議(IGC)[注釈 1]名誉メンバーをはじめ、イギリス、カナダ、スリランカ、ブラジル、中国の宝石学協会の名誉会員なども務めた[4]。
略歴
編集1952年(昭和27年)、山梨県立研磨工業指導所の研究主査として硬脆材加工を指導する[1]。
1966年(昭和41年)、英国宝石学協会 (Gemmological Association of Great Britain) の認定するディプロマ会員(FGA, Fellow of the Gemmological Association)の資格を日本人2人目として取得する[6]。
1971年(昭和46年)に技術士となり、1979年(昭和54年)、近山晶宝石研究所を設立する[7]。
1982年(昭和57年)に柏書店松原から『宝石・貴金属大事典』を刊行、日本図書館協会選定図書に選ばれる[8]。1995年(平成7年)に『宝石宝飾大事典』として改訂され、2004年4月に新訂第3版が刊行された[8]。
2007年(平成19年)9月24日、85歳で死去[2]。
家族
編集娘の大久保洋子は国際宝石学会議の日本代表である[9]。近山晶の孫に当たる大久保絵弥はFGA・DGA(英国宝石学協会)の資格を取得しジュエリーアドバイザーをしている[7]。
著書・編書
編集- 『インクルージョンによる宝石の鑑別 : 顕微鏡写真とその判別法』 近山晶著、全日本宝石協会、1968年、全国書誌番号:69002443
- 『宝石 : その美と科学』 近山晶著、青友書房(発売:同友館)、1972年、全国書誌番号:75045501
- 『宝石・貴金属大事典』 近山晶著、柏書店松原、1982年、全国書誌番号:83051202
- 『新訂 宝石学必携』 近山晶編著、全国宝石学協会、1983年、全国書誌番号:86048960
- 『インクルージョンによる宝石の鑑別 : 顕微鏡写真とその判別法 カラー版』 近山晶著、全国宝石学協会、1983年、全国書誌番号:86048958
- 『宝石 : その美と科学』 近山晶著、全国宝石学協会、1984年、全国書誌番号:86049160
- 『宝石宝飾大事典』 近山晶編著、近山晶宝石研究所、1996年、全国書誌番号:97063991
監修書
編集脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ a b c “近山晶略歴”. 近山晶宝石研究所Webミュージアム. 2024年8月15日閲覧。
- ^ a b “技術顧問・所長紹介”. 日独宝石研究所. 2024年8月15日閲覧。
- ^ “【石ガール通信】第一回 大久保洋子さん”. 宝石専門チャンネルGSTV. 2021年12月21日閲覧。
- ^ a b c d 『図解雑学 鉱物・宝石の不思議』ナツメ社、2007年、222頁。ISBN 978-4816338588。
- ^ “CGL通信 vol53 「国際宝石学会(IGC2021)日本開催について」”. CGL. 2021年12月22日閲覧。
- ^ a b “人生を宝石学の教育へ捧げた近山晶先生【近山コレクション見聞】”. JEWELRY SQUARE MEDIA. GSTV (2023年10月31日). 2024年8月15日閲覧。
- ^ a b “【近山晶コレクション見聞】大久保洋子さん・絵弥さんインタビュー<完全版>”. JEWELRY SQUARE MEDIA. GSTV (2023年3月13日). 2024年8月15日閲覧。
- ^ a b “ライブラリー通信「宝石・貴金属大事典」篠崎淑子”. 神奈川県立 生命の星・地球博物館. 2024年8月15日閲覧。
- ^ “【石ガール通信】第七回 「ミネラルショー」出展 大久保洋子さん緊急取材!”. 宝石専門チャンネルGSTV. 2021年12月21日閲覧。