見延典子
日本の小説家
来歴・人物
編集北海道札幌市白石区出身[1]。1973年、北海道札幌南高等学校3年生の時、小説「指」が北海道新聞社主催の第11回有島青少年文芸賞に佳作入選する[2]。
作家になれると確信し、早稲田大学第一文学部に入学。文芸科の卒業論文に200枚の小説『もう頰づえはつかない』を書いた。その後、担当の教員が雑誌「早稲田文学」に紹介し、掲載された。1978年3月、早稲田大学卒業。同年11月、『もう頰づえはつかない』は講談社から単行本化され、50万部を超える大ベストセラーになる。本作は1979年に桃井かおり主演で映画化され、ヒットした。
1981年に結婚して広島県広島市へ転居。以後同地で執筆活動を継続する傍ら、地元の文化人としてテレビ番組やラジオ番組にも出演している。
広島藩の儒学者だった頼山陽の研究をライフワークとし、2000年、歴史小説「すっぽらぽんのぽん 頼山陽の母・梅颸八十四年の生涯」で頼山陽記念文化賞を受賞、2008年『頼山陽』で新田次郎文学賞受賞。
2008年、第29回広島文化賞を受賞。2015年、広島市政功労表彰を受ける[3]。
2023年、「頼山陽ネットワーク」の活動で第41回頼山陽記念文化賞を受賞。
エピソード
編集著書
編集- 『もう頰づえはつかない』講談社、1978(のち文庫)
- 『いつのまにか晴れた空』講談社 1981(のち文庫)
- 『聖なる河』講談社 1984
- 『男ともだち』講談社 1990
- 『遺された指輪』祥伝社 1992(「指輪」と改題、祥伝社ノン・ポシェット)
- 『三人姉妹』講談社、1995
- 『泣きたい夜』近代文芸社 1997
- 『愛の炎』上下 講談社 1998
- 『すっぽらぽんのぽん 頼山陽の母・梅颸八十四年の生涯』 南々社 2000
- 『家なんか建てなきゃよかった』講談社 2003(「家を建てるなら」と改題、文庫)
- 『頼山陽にピアス』南々社 2004
- 『平家物語を歩く―清盛、義仲、義経、建礼門院...源平ゆかりの地』歩く旅シリーズ 山と渓谷社、2004
- 『頼山陽』徳間書店、2007(のち文庫 上下)
- 『「平家物語」愛と滅亡のドラマ』ベスト新書、2011
- 『敗れざる幕末』徳間書店、2012
- 『怒る清盛―頼山陽が描いた「平清盛」』南々社、2012
- 『竈さらえ ―見延典子短編集・頼山陽をめぐる物語』コスモの本(発行・本分社)、2014
- 『汚名』本分社、2016
- 『私のルーツ』本分社、2018
- 『頼山陽と戦争国家』南々社、2019