西銘恒三郎
西銘 恒三郎(にしめ こうさぶろう、1954年〈昭和29年〉8月7日[2] - )は、日本の政治家。自由民主党所属の衆議院議員(7期)、自由民主党幹事長代理。
西銘 恒三郎 にしめ こうさぶろう | |
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生年月日 | 1954年8月7日(70歳) |
出生地 |
米国施政下の沖縄 島尻郡知念村(現・南城市)[1] |
出身校 |
沖縄県立那覇高等学校[2] 上智大学経済学部[2] |
前職 |
沖縄振興開発金融公庫職員[2] 西銘順治沖縄県知事秘書[2] |
所属政党 | 自由民主党(茂木派→無派閥) |
親族 |
父・西銘順治(公選第3代沖縄県知事、衆議院議員、第18・19代那覇市長) 長兄・西銘順志郎(参議院議員) 弟・西銘啓史郎(沖縄県議会議員)[3] |
公式サイト | 衆議院議員 西銘恒三郎公式サイト |
内閣 |
第1次岸田内閣 第2次岸田内閣 |
在任期間 | 2021年10月4日 - 2022年8月10日 |
選挙区 |
(沖縄県第4区→) (比例九州ブロック→) 沖縄県第4区 |
当選回数 | 7回 |
在任期間 |
2003年11月10日 - 2009年7月21日 2012年12月19日[4] - 現職 |
沖縄県議会議員 | |
選挙区 | 那覇市選挙区 |
当選回数 | 4回 |
在任期間 | 1988年 - 2003年 |
その他の職歴 | |
自由民主党幹事長代理 (総裁:岸田文雄) (2023年9月22日[5] - 現職) |
復興大臣(第12・13代)、内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)・福島原発事故再生総括担当大臣(第1次岸田内閣・第2次岸田内閣)、経済産業副大臣(第3次安倍第3次改造内閣)、総務副大臣(第2次安倍改造内閣)、国土交通大臣政務官(福田康夫改造内閣・麻生内閣)、衆議院安全保障委員長、同国土交通委員長、沖縄県議会議員(連続4期)、自由民主党副幹事長、同総務部会長、同沖縄県支部連合会長などを歴任[2][6][7]。
来歴
編集1954年(昭和29年)8月7日、米国施政下にあった沖縄・島尻郡知念村(現・南城市)に生まれた[1]。真和志教育区立寄宮中学校、沖縄県立那覇高等学校を経て、1979年(昭和54年)、上智大学経済学部経営学科卒業[2][6]。中学校、高校では野球部に所属し、キャプテンを務めた[1]。
大学卒業後、沖縄振興開発金融公庫に入社[2][6]。その後、父・西銘順治の秘書を経て、沖縄県議会議員を4期務めた[2][6]。
2003年、第43回衆議院議員総選挙に自由民主党公認(公明党推薦)で、この総選挙から新設された沖縄4区から出馬し、当選。
2005年の第44回衆議院議員総選挙で再選。2008年、福田康夫改造内閣で国土交通大臣政務官に任命され、麻生内閣まで務める。
2009年、第45回衆議院議員総選挙に自民党公認、公明党推薦[8]で沖縄4区から出馬したが、民主党公認(国民新党・沖縄社会大衆党推薦)の瑞慶覧長敏に敗れ、比例復活もならず落選した。
2012年の第46回衆議院議員総選挙で、瑞慶覧を破り当選、国政へ復帰した。
2014年9月3日、第2次安倍改造内閣で総務副大臣に就任。同年12月の第47回衆議院議員総選挙では、自身の後援会長を務めた仲里利信に敗れたものの、比例九州ブロックにて復活し4選。
2017年8月7日、第3次安倍第3次改造内閣で経済産業副大臣に就任[10]。
同年10月22日、第48回衆議院議員総選挙で沖縄4区から出馬し、前回敗れた仲里を下し議席を奪還した。
2021年10月4日、第1次岸田内閣の復興大臣兼内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策担当)として初入閣した[11]。
2021年10月31日、第49回衆議院議員総選挙で立憲民主党の新人の金城徹を破り6選。
2024年1月31日、自民党の派閥の政治資金パーティー収入の裏金問題を受け、「わかりやすく、けじめを付ける」として、平成研究会(茂木派)を退会した[12]。
2024年10月27日、第50回衆議院議員総選挙で金城らを破り7選[13]。
政策
編集- 選択的夫婦別姓制度導入について、2016年の西日本新聞によるアンケートで、「結婚したら全員が夫婦同姓にすべき」としている[14]。一方、2014年の朝日新聞の調査では、「どちらともいえない」としていた[15]。2017年の朝日新聞の調査では、どちらかと言えば反対、としている[16]。その一方で、2021年3月に自民党有志が設立した「選択的夫婦別氏制度を早期に実現する議員連盟」に参加し、同連盟の幹事に就任している[17]。
- 米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設問題について、第46回衆議院議員総選挙のときは県外移転を表明していたが、2013年4月19日に辺野古移転は「やむを得ない」と立場を変更した、と琉球新報に報じられた[18]。しかし、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設問題については、2012年11月21日に琉球新報社にて行われた立候補予定者座談会において、「暫定的な県内移設、辺野古移設を排除しない」「将来の県外・国外を前提とした暫定的な県内移設を排除しない」と述べることで、条件付きで県内移設を容認する立場をすでに示していた[19]。
- アベノミクスを評価する[16]。
- 消費増税の先送りをどちらかと言えば評価する[16]。
- 安全保障関連法の成立を評価する[16]。
- 安倍内閣による北朝鮮問題への取り組みをどちらかと言えば評価する[16]。
- 共謀罪法を評価する[16]。
- 安倍内閣による森友学園問題・加計学園問題への対応をどちらかと言えば評価する[16]。
- 消費税10%にどちらかと言えば賛成。増えるべき税収の使いみちとして、幼児教育の無償化や高等教育の負担軽減を挙げる[16]。
- 憲法改正に賛成。改正すべき項目として、戦争放棄と自衛隊・緊急事態条項・プライバシー権を挙げる[16]。
- 日本のTPP参加に反対[20]。
- 日本の核武装については、将来にわたって検討すべきではないとしている[20]。
- 首相の靖国神社参拝については賛成とも反対ともいえないとしている[16]。
所属団体・議員連盟
編集- 自民党たばこ議員連盟[21]
- 自由民主党たばこ特別委員会(副委員長)[22]
- 日華議員懇談会[23]
- 家族の絆特命委員会
- TPP交渉における国益を守り抜く会
- 選択的夫婦別氏制度を早期に実現する議員連盟(幹事)
エピソード
編集- 2013年5月13日に、保守団体の「沖縄対策本部」が議員会館で「沖縄県祖国復帰41周年記念議員会館学習会」を開いた際、会場にて何者かが許可無く勝手に「ヨクキク強力除鮮液チョンキール」[24]「日韓断交」などとデザインされたステッカー[25]を持ち込んで販売しようとした[26]。会場内での物品の販売は禁止されており販売は差し止められたが、朝日新聞社会部記者の石橋英昭がツイッターで、会議室を借りた世話人の西銘がこのような行為を推奨しているかのようなツイートをしたため西銘の事務所に多数の抗議が寄せられた。なお、石橋は一般人を装い名刺交換も取材依頼もなしに会場を潜入取材していた。「沖縄対策本部」の代表は事実誤認であるとして朝日新聞社に抗議し、朝日新聞社からの西銘に対する公式な謝罪を要求。その後、石橋は問題のツイートを削除し「誤解を招く表現があり、関係者にご迷惑をおかけした」と謝罪ツイートをした。また、朝日新聞社は石橋の上司から西銘の事務所に謝罪の電話をいれた[27]。
不祥事
編集公職選挙法違反の疑い
編集2017年の衆院選期間中、沖縄県の選挙区から出馬した自民党の3議員(西銘、国場幸之助、宮崎政久)が代表を務める政党支部が、2015年に米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古移設の関連工事を受注した業者から献金を受けていたことを報じられ、西銘と国場の事務所は取材に「誤解を与えないよう返金した」とコメントした。一方、宮崎の事務所は「担当者が不在で対応できない」とし、各支部の政治資金収支報告書によると、献金をしたのは沖縄県浦添市の建設業者。各支部にそれぞれ20万円ずつ寄付していた[28]。国と契約を結んでいる業者から国政選挙に関する献金を受け取っていたとして公職選挙法(特定寄付の禁止)に抵触する可能性が指摘されている[29]。
政治資金でスナック代支出
編集2018年から2019年にかけて、西銘が代表を務める自民党支部が、「可愛い女の子と安く遊べる店」を謳い文句とするスナックの料金計11万6400円を政治資金から支出していた。西銘の事務所によると、スナックは男性秘書が利用したものであり、西銘自身は一度も同席していないとしている[30]。西銘は「秘書は支援への感謝の気持ちという認識だったが、場所が不適切だった」と釈明した[31]。
選挙歴
編集当落 | 選挙 | 執行日 | 年齢 | 選挙区 | 政党 | 得票数 | 得票率 | 定数 | 得票順位 /候補者数 |
政党内比例順位 /政党当選者数 |
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当 | 1988年沖縄県議会議員選挙 | 1988年6月12日 | 33 | 那覇市選挙区 | 自由民主党 | 1万5425票 | ーー | 13 | 1/20 | / |
当 | 1992年沖縄県議会議員選挙 | 1992年6月7日 | 37 | 那覇市選挙区 | 自由民主党 | 1万1135票 | ーー | 13 | 1/25 | / |
当 | 1996年沖縄県議会議員選挙 | 1996年6月9日 | 41 | 那覇市選挙区 | 自由民主党 | 8471票 | ーー | 11 | 4/22 | / |
当 | 2000年沖縄県議会議員選挙 | 2000年6月11日 | 45 | 那覇市選挙区 | 自由民主党 | 1万774票 | ーー | 11 | 2/17 | / |
当 | 第43回衆議院議員総選挙 | 2003年11月 9日 | 49 | 沖縄県第4区 | 自由民主党 | 6万7752票 | 54.47% | 1 | 1/3 | / |
当 | 第44回衆議院議員総選挙 | 2005年 9月11日 | 51 | 沖縄県第4区 | 自由民主党 | 6万8419票 | 49.04% | 1 | 1/4 | / |
落 | 第45回衆議院議員総選挙 | 2009年 8月30日 | 55 | 沖縄県第4区 | 自由民主党 | 7万1653票 | 43.71% | 1 | 2/3 | 15/7 |
当 | 第46回衆議院議員総選挙 | 2012年12月16日 | 58 | 沖縄県第4区 | 自由民主党 | 7万2912票 | 52.21% | 1 | 1/5 | / |
比当 | 第47回衆議院議員総選挙 | 2014年12月14日 | 60 | 沖縄県第4区 | 自由民主党 | 6万5838票 | 48.03% | 1 | 2/2 | 3/8 |
当 | 第48回衆議院議員総選挙 | 2017年10月22日 | 63 | 沖縄県第4区 | 自由民主党 | 8万2199票 | 50.51% | 1 | 1/3 | / |
当 | 第49回衆議院議員総選挙 | 2021年10月31日 | 67 | 沖縄県第4区 | 自由民主党 | 8万7671票 | 54.90% | 1 | 1/2 | / |
当 | 第50回衆議院議員総選挙 | 2024年10月27日 | 70 | 沖縄県第4区 | 自由民主党 | 6万1289票 | 43.37% | 1 | 1/4 | / |
脚注
編集- ^ a b c 『ニシメ恒三郎ヒストリー【過去×未来】』ニシメちゃんねる、2021年10月17日 。
- ^ a b c d e f g h i “プロフィール”. 衆議院議員 西銘恒三郎公式サイト. 2023年8月5日閲覧。
- ^ “安保最前線 保革が激突…沖縄4区 現役閣僚vs「オール沖縄」”. 読売新聞オンライン (読売新聞東京本社). (2021年10月26日) 2024年6月17日閲覧。
- ^ 平成24年(2012年)12月19日沖縄県選挙管理委員会告示第54号(衆議院小選挙区選出議員選挙における当選人)
- ^ a b “政調会長代行に田村憲久氏 国対委員長代理は西村明宏氏―自民”. 時事ドットコム (時事通信社). (2023年9月22日) 2023年9月22日閲覧。
- ^ a b c d “西銘 恒三郎”. 首相官邸ホームページ. 内閣官房内閣広報室. 2023年8月5日閲覧。
- ^ “国会議員情報 西銘 恒三郎(にしめ こうさぶろう)”. 時事ドットコム (時事通信社) 2023年8月5日閲覧。
- ^ 比例貢献が基準?公明が自民92候補を推薦(2009年7月30日20時25分 読売新聞)
- ^ 国家基本政策に棚橋氏=衆院委員長など内定-自民
- ^ “西銘恒三郎氏が経産副大臣に任命 中小企業支援に意欲”. 沖縄タイムス (2017年8月8日). 2017年8月9日閲覧。
- ^ “復興大臣 西銘 恒三郎 (にしめ こうさぶろう) | 岸田内閣 閣僚等名簿 | 内閣”. 首相官邸ホームページ. 2024年12月3日閲覧。
- ^ “【速報】自民茂木派から退会続く 西銘元沖縄北方相 茂木派退会|FNNプライムオンライン”. FNNプライムオンライン (2024年1月31日). 2024年3月20日閲覧。
- ^ “沖縄4区で自民党の西銘恒三郎氏が当選”. 読売新聞オンライン (2024年10月28日). 2024年12月3日閲覧。
- ^ 「<憲法特集>九州・沖縄の国会議員アンケート(3)主なテーマ」、西日本新聞、2016年4月30日。
- ^ 朝日新聞、2014年衆院選、朝日・東大谷口研究室共同調査
- ^ a b c d e f g h i j “朝日・東大谷口研究室共同調査 - 2017衆院選:朝日新聞デジタル”. 朝日新聞デジタル. 2024年12月3日閲覧。
- ^ 当議員連盟の役員が決まりましたので公表します。105名の入会議員のうち、90名に役員になっていただきました。一日も早い実現に向けて、力を合わせて取り組んで参ります。
- ^ 西銘氏「辺野古」を容認 「県外」の公約撤回琉球新報2013年4月20日
- ^ 「普天間」手法で違い 衆院4区立候補予定者座談会琉球新報2012年11月22日
- ^ a b “2012衆院選 沖縄4区 西銘恒三郎”. 毎日jp (毎日新聞社) 2013年9月15日閲覧。
- ^ “自民党たばこ議員連盟臨時総会(出席者)”. 日本禁煙学会. 2018年4月11日閲覧。
- ^ “政務調査会(部会・調査会・特別委員会等) - 自由民主党 役員”. 自由民主党. 2020年4月11日閲覧。
- ^ 日華議員懇談会 沖縄を走る走る、衆議院議員 西銘恒三郎 2014年3月26日
- ^ 大日本除虫菊・キンチョールのホーロー看板のコラージュ
- ^ 実物画像
- ^ 韓国人差別ステッカーを議員会館で販売 自民議員側は関係否定して困惑顔 ジェイ・キャスト2013年5月14日
- ^ 沖縄対策本部■【緊急報告】朝日新聞社会部、西銘事務所へ謝罪、石橋英昭記者注意、ツイッター削除
- ^ 自民、辺野古工事業者から献金 衆院選中に沖縄3議員側(ウェイバックマシン、2019年6月25日) - https://this.kiji.is/516110771408225377 [リンク切れ]
- ^ “<税を追う>自民、辺野古業者から献金 沖縄3議員側、17年衆院選中”. 東京新聞 (東京新聞社). (2019年6月25日) 2021年10月8日閲覧。
- ^ “西銘復興相が代表の自民支部、スナックに政治資金11万円支出”. 読売新聞 (読売新聞社). (2021年10月7日) 2021年10月8日閲覧。
- ^ “復興相の支部 政治資金でスナック代11万円”. SankeiBiz (フジサンケイ ビジネスアイ). (2021年10月7日) 2021年10月8日閲覧。
外部リンク
編集- 公式ウェブサイト
- 沖縄を走る走る、衆議院議員 西銘恒三郎公式ブログ - Ameba Blog
- 西銘恒三郎 Kosaburo NISHIME (@NishimeKosaburo) - X(旧Twitter)
- 西銘恒三郎 (kousaburo) - Facebook
- Kousaburou Nishime (@kousaburounishime) - Instagram
- 西銘恒三郎 - YouTubeチャンネル
公職 | ||
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先代 平沢勝栄 |
復興大臣 第12・13代:2021年 - 2022年 |
次代 秋葉賢也 |
先代 河野太郎 |
特命担当大臣(沖縄及び北方対策) 第31・32代:2021年 - 2022年 |
次代 岡田直樹 |
先代 松村祥史 高木陽介 |
経済産業副大臣 武藤容治と共同 2017年 - 2018年 |
次代 関芳弘 磯﨑仁彦 |
先代 関口昌一 上川陽子 |
総務副大臣 二之湯智と共同 2014年 - 2015年 |
次代 土屋正忠 松下新平 |
先代 金子善次郎 谷公一 山本順三 |
国土交通大臣政務官 谷口和史 岡田直樹と共同 2008年 - 2009年 |
次代 長安豊 三日月大造 藤本祐司 |
議会 | ||
先代 岸信夫 |
衆議院安全保障委員長 2019年 - 2020年 |
次代 若宮健嗣 |
先代 谷公一 |
衆議院国土交通委員長 2016年 - 2017年 |
次代 西村明宏 |